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マイクロソフト IT体験キャラバン復活 トランクで身軽に全国行脚

2004/03/01 20:24

週刊BCN 2004年03月01日vol.1029掲載

 マイクロソフト(マイケル・ローディング社長)は、3月4日から2回目の全国IT体験キャラバンを茨城県から始める。1回目は全長12メートルの大型トラックを“移動講習室”として使った。今回は“トランク”の中にノートパソコンやプロジェクタなどの講習機材を入れて全国を巡回する。1回目は、2002年10月-03年12月の間に全国178市町村を巡回し、216回のセミナーを開いた。

 新しいIT体験キャラバンは、通称「ITデリバリーセミナー」と呼ばれ、前回、大型トラックの駐車スペースがなくて行けなかった地域や、前回のセミナーよりもう一歩踏み込んだセミナーを希望する地域に足を運ぶ。トランクに講習機材を入れることで、フットワークを軽くした。

 「ITデリバリーセミナー」では、ITをうまく活用したケースと、そうでなかったケースを比べるなどして、IT活用の重要性を解説する。セミナーの内容は、ITの重要性を参加者に“気づかせる”ことが中心で、初級者でも理解しやすい内容にする。セミナーは、同社が開催する中堅・中小企業の経営者などを対象としたセミナー「IT実践塾」の一環として開催する。

 中・上級者向けのIT実践塾では、より高度で専門的なものにするため、業種別のセミナーにも力を入れる。2月から製造業向けのIT実践塾を始めたのに続き、この夏までに医療福祉業、製造業向けのセミナーを開催する。

 IT実践塾では、01年10月から今までで全国約1万7000人を対象に、約570回のセミナーを開いてきた。このセミナーを通じて判明したのが、「中堅・中小企業のなかには、IT導入に失敗した事例が少なくない」(白水公康・ゼネラルビジネス統括本部ゼネラルビジネス営業本部IT事業開発部長)ことだ。

 具体的には、社長が関与していなかったり、社内のパソコンに詳しい人に任せっきりだったり、IT導入が目的化してしまっていたりすると、失敗するとこが多いという。白水部長は、「今後のセミナーでは、企業経営にITを活用するという観点を、再度重視したものにする」と、中堅・中小企業の経営の近代化に焦点を当てることでIT活用を促進する。
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