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日本情報技術取引所 会員企業が1000社に拡大 ソフト開発案件増加が後押し
2004/01/12 20:19
週刊BCN 2004年01月12日vol.1022掲載
これまで、IT産業全体の低迷やソフト開発の中国移管などの影響で、ソフト開発業務が低迷していたが、景気に明るい兆しが出てきたことで昨年10月から再び案件数が増加に転じている。同取引所の02年10月の取り引き案件数を100とすれば、03年10月は176と急増。03年11月、12月も前年同月比50%増の水準を維持しているという。
案件数増加の背景について、JIETの二上理事長は、「株価が上向いてきたことや、IT産業全体の構造改革が効果を発揮してきた。また、中国一辺倒だったソフト開発を、国内企業に再び発注する動きが出てきた」ことなどを挙げる。
また、案件数が増えてきたことで、1人のソフト開発技術者を1か月使用することで算出し、ソフト開発会社の業績に大きく影響する「人月単価」も底打ち感が出てきたという。
「同じような仕事内容で、1人月80万円と1人月100万円の仕事が選択できるようなったことで、各社が人月単価の高い方を選べる」(二上理事長)ようになり、単価下落に歯止めがかかり始めたという。
大手IT企業が国内のソフト開発会社を活用し始めたのは、中国の商取引習慣の違いから、意思疎通がうまくいかず、逆にコスト高になる“リスク”を敬遠したからという。「技術力があり、意思疎通が確実にできる国内ソフト会社は、人月単価が多少高くても、中国への発注で失敗するリスクを勘案した場合、結局は安く品質の良いものができあがる。このことを発注者側が分かり始めた」と話す。
今後は、ソフト開発案件の取引数をより増やすため、国内約1万2000社あると言われるソフト開発会社の4分の1に当たる3000社に会員企業数を増やす計画を立てる。
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