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リコーテクノシステムズ IPとセキュリティ分野に注力 主力事業への成長目指す

2004/01/12 20:19

週刊BCN 2004年01月12日vol.1022掲載

 リコーテクノシステムズ(川村收社長)は、2004年の重点戦略として、同社の成長分野である「ネットワーク・インテグレーション事業」に関連するソリューションを本格的に強化する。ネットワーク・インテグレーション事業のうち、ニーズが高いと思われる企業向けIP電話とセキュリティに関するソリューションを増やすため、今年から、シスコシステムズや通信系企業、セキュリティベンダーなどとの「ジョイントビジネス」を拡充する。現在、売上高の約2割を占めるネットワーク・インテグレーション事業の比率を、来年3月までに3割に伸ばし、同社の主力事業に成長させる考えだ。

 同社は昨年10月、バージョンアップ・定義ファイルの更新をインターネット経由で毎日自動的に行う独自のウイルス対策ソリューション「PCワクチン」の提供を開始するなど、積極的にサービスの種類を増やしている。川村社長は、「当社は独立系企業なので、自社でハードウェアやソフトウェアを持たない。独自製品だけでなく、あらゆるIT企業と協業して新サービスを模索していく」とサービス拡充に力を入れている。

 また、昨年2月に情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)を取得しており、その経験などを新サービスに生かす展開も始める。

 ネットワーク・インテグレーション事業のパートナーとしては、すでにIP電話でシスコシステムズと、セキュリティ分野でトレンドマイクロと提携している。今後、ユーザーが求める製品やサービスの数を増やすため、他の通信系企業やセキュリティベンダーなど新たなサービス開発で協業できるパートナーを開拓する計画。販売網では、提携関係にあるリコーグループの販売会社45社や同社の10支社と全国250拠点のサービスステーションにいる3000人のカスタマーエンジニアを活用して、ネットワーク・インテグレーション事業の拡大を支援する。

 川村社長は、「当社のようにハード、ソフトを問わず、複写機からコンピュータ、ネットワークまでサポートできる企業は少ない。当社が中小・中堅企業の要望に応じてネットワークを構築することで、ユーザー企業は業務負担の軽減やコスト削減が図れる」と、優位性を強調している。
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