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日立製作所 ウイルス感染パソコンの自動検知・遮断ソフト 4つのサービスモデルも付加
2003/12/15 19:39
週刊BCN 2003年12月15日vol.1019掲載
「ネクサス ネットモニター」は、企業内ネットワークに、接続を許可されていないパソコンがネットワークに接続された場合に、検知から接続の遮断までを自動処理するソフト。外部から持ち込んだパソコンによるウイルス感染などを未然に防ぐ。
接続を許可しているパソコンでも、ウイルスに感染している場合には、不正なパソコンと同様に自動検知・遮断する機能を持つ。企業内ネットワークには、有線、無線を問わず対応する。
今年8月中旬に発生した「MSブラスター」の感染拡大の理由が、感染した持ち込みパソコンであったことで、「不正パソコンの検知・遮断機能を求めるニーズが急速に増えた」(長谷川大造・情報・通信グループセキュリティソリューション推進本部部長代理)という。長谷川部長代理は、「外部からの攻撃対策から、内部からの情報漏えい対策にセキュリティのニーズがシフトしている。また、クライアントパソコンのセキュリティ対策が注目を集めている」と、現在のセキュリティ市場を分析している。
日立ソフトウェアエンジニアリングなど日立グループ企業だけでなく、数社のソフト開発会社も同様の製品を販売しているが、情報・通信グループセキュリティソリューション推進本部セキュリティソリューション室の潮田勉氏によると、「日立ソフトを含めて競合他社は検知のみの機能が大半で、遮断までを行えるのは当社だけ」とし、差別化を強調する。
日立では、「ネクサス ネットモニター」単体での販売だけでなく、各サービスを付加したビジネスも展開していきたい考え。4つのサービスモデルを用意しており、合わせて売り込んでいく。
具体的には、①企業内ネットワークのセキュリティレベルの現状を分析する「LANセキュリティ診断サービス」、②日立独自のネットワーク診断ツールを使用しセキュリティポリシー策定やセキュリティシステム構築のための「セキュリティ対策コンサルテーション」、③情報管理のセキュリティ対策を行う「情報漏えい防止ソリューション」、④システムの常時監視や運用などを行う「セキュリティ運用管理業務アウトソーシングサービス」を揃えた。
価格はそれぞれ個別見積もりとなっている。
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