ニュース

JNS ホームページ改ざん検知・普及ソフトの販売強化 直販から代理店販売に方針転換

2003/12/01 19:39

週刊BCN 2003年12月01日vol.1017掲載

 ITベンチャーのJNS(白井力社長)は、ホームページの改ざん検知・復旧ソフト「isAdmin for Web(イズアドミンフォーウェブ)」の販売網拡充に乗り出す。その第1弾として、まず代理店候補を集め、この中から1次代理店を5社程度決定する。同社は、今年5月から同製品の直接販売を開始した。しかし、販売数の拡大には間接販売ルートも必要と判断。今後はパートナー経由の間接販売を主軸としていく方針に切り替える。当面は1次代理店を5社ほど募り、来年度(2005年3月期)には約1億円の売り上げを目指す。

 「イズアドミンフォーウェブ」は、企業などのホームページが改ざんされた場合に管理者などに通知し、自動的に復旧するソフト。改ざんが発見された場合は、アラート(警告音)を鳴らすだけでなく、パソコンや携帯電話などにメールで知らせる機能も備えている。価格は、改ざん検知および通知機能のみのソフトで11万4000円。自動復旧機能を加えた製品が19万5000円と、競合他社製品よりも半額近い価格設定になっている。

 他社製品がウェブサーバーにインストールするタイプなのに対し、「イズアドミンフォーウェブ」はパソコンにインストールして、インターネット経由で管理する点が大きく異なる。ウェブサーバーの設定変更が不要なので、導入・運用管理が容易に行える。

 宮崎裕司・技術部統括部長は、「ホスティングサービスを受けている場合にもパソコンから遠隔管理でき、ウェブサーバー自体が攻撃を受けた場合でも、『イズアドミンフォーウェブ』が攻撃される心配がない」と、パソコンタイプの優位性を強調している。白井社長は、「ホームページの書き換えに難しい知識や技術は必要ない。したがって、簡単に改ざんされる危険性がある。ホームページは企業の情報公開ツールとして大きな役目を果たしているのでホームページ改ざん防止に特化したツールは今後注目を集めるだろう」と、同製品を開発した理由を説明する。

 JNSでは、直販のみの展開でこれまでに18社に導入した実績をもつ。だが、販売拡大を目的に、「今後はパートナー経由の間接販売に主軸を置く」(白井社長)方針。まず1次代理店となるパートナー企業、システムインテグレータなど5社程度を募集し拡販に弾みをつけたい考え。このために、パートナーへの支援プログラムの作成など、間接販売を提供していく体制を急ピッチで構築している。
  • 1