ニュース

奈良県立王寺工業高等学校 独自の電子掲示板スタート 教師・生徒が誰でも使える

2003/11/03 19:37

週刊BCN 2003年11月03日vol.1013掲載

 先端の情報通信システムによって工業高校は新たな飛躍を遂げる――。独自の教育方針で知られる奈良県立王寺工業高等学校(辻本丈夫校長=写真)は、今年10月から「校内電子掲示板システム」を開始した。システムの最大の特徴は、「教師、生徒の誰もがパソコンから簡単・迅速かつ表示場所を指定して情報発信できる」(倉田嘉人教諭)点。全校または特定場所へのリアルタイムな情報発信が可能で、例えば突然の時間割変更や日程連絡などにも利用でき、さらに「現場での情報活用とその効果について生徒が実践する中から考える」という効果もあるという。

 同システムは、「特定の職員だけが使うのではなく、いつでもどこでも誰にでも使える掲示板システム」を目指して、NECのウェブ対応電子広告&掲示板システム「AdウィンドウズSelect」をベースに奈良情報システムがカスタマイズ。多彩な情報発信先指定やスケジュール機能など、企業や大学などで普及しつつある電子掲示板報システムとは一味違う高校向けの電子掲示板システムとして完成した。

 導入の目的について辻本校長は、「工業高校として当然の先端技術の実践教育および、規制で縛ることのない自由な教育の場を提供することにある」と話す。「生徒への不必要な規制は教育者にとって1つの逃げに過ぎない」との考え方から、同校は携帯電話の持ち込みやバイク免許取得OKなど自由な校風が特徴。生徒が興味を示す先端技術環境についてもできる限りこれを実現する方針を徹底している。今回の電子掲示板システムについては、今後の工業高校のあり方を見据えた上での導入として、全国から注目を集めている。
  • 1