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循環社会推進機構 パソコン再生のプログラム始動 1年間で約20万台の回収目指す

2003/10/20 19:35

週刊BCN 2003年10月20日vol.1011掲載

 NPO(民間非営利団体)法人の循環社会推進機構(RRR、寺尾慶演理事長=写真)は、パソコンおよびディスプレイをリユースするプログラム「RRR社会貢献プログラム」を開始した。同プログラムで回収するパソコンは、メーカー製のほか、回収義務者が存在しないパソコンも対象。すべてのパソコンを引き取ることで消費者に利便性を訴え、初年度約20万台の回収台数を見込む。

 プログラムでは、家庭から排出されるパソコンおよびディスプレイを回収、RRRの指定工場で再生し、教育機関や公共施設などに提供する。消費者は“プログラムに参加する”という位置づけで、「参加証ステッカー」を購入する。ステッカーの価格は、パソコン、ディスプレイともに3000円。工場で再生したパソコンは、データを完全に消去し、LinuxOSをインストールし安価に提供していく。開始当初は、ステッカーをRRRが直接提供する。「販売店に対して、プログラムへの協力を要請」(寺尾理事長)しており、パソコンおよび家電量販店がステッカーの販売を取り扱うようアプローチをかけることで回収台数の増加を図っていく。

 家庭系パソコンのリサイクル制度スタートにともない、ショップではパソコンの買取りサービスを強化し、中古ビジネスの拡大を図る動きが増えつつある。その中でRRRがショップを通じてステッカーを販売するのは、「パソコン排出時に消費者の選択肢を増やす」ことが狙い。「回収義務者が存在しないパソコンも対象であることが特徴だ」と、消費者にとって利便性があるプログラムであることを強調する。同プログラムでは、メーカーを問わずに輸入品やホワイトボックス、組立パソコンなど再利用可能なパソコンをすべて引き取る。
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