ニュース

アイテック阪神 ネット売り上げが10倍に タイガースネットのグッズ販売好調

2003/10/06 19:35

週刊BCN 2003年10月06日vol.1009掲載

 日本シリーズを目前にして、阪神タイガースの優勝による経済効果が注目を集めている。

 セリーグ優勝後は、「関西経済だけで1500億円強、全国では5000億円を超える」とまで言われている。この経済効果を肌で感じるのがタイガース公認プロバイダ「Tigers-net(タイガースネット、http://www.tigers-net.com)」だ。

 阪神グループのITを支えるアイテック阪神(河原伸吉社長)が虎ファン御用達のプロバイダとしてタイガースネットをスタートしたのは2000年末。

 しかし阪神タイガースの低迷などにより、01-02年は会員数が増えなかった。

 ところが今年の開幕後は状況が一変。優勝決定後の9月末時点では、「開幕前に比べて会員数は約20倍」(安部修史郎取締役)にまで伸びた。

 この成長については「昨年末のADSLサービス開始による影響が大きい」と言うものの、ダイヤルアップ会員も増加しており、阪神タイガース効果の大きさを裏付けている。

 会員に人気が高いのは、携帯電話やパソコンへ電子メールで試合経過を送る「試合経過速報サービス」と「動画による実況中継サービス」。日本シリーズに向けて、現在も会員は増え続けており、阪神タイガース効果がIT産業にも影響を与えている。

 阪神タイガースの携帯電話公式サイトは、今年開幕時の会員数8万人が、9月25日には20万人を突破した。パソコン用公式サイトは、優勝決定日(9月15日)のアクセス数はトップページだけで60万ページビューという。「優勝決定日にメッセージを掲示板に書き込んで自分の足跡を残す」ファンが多かったという。

 阪神タイガース・グッズのネット販売については、昨年1年間の売り上げを今年6月中に早くも達成、あとは記録を更新する一方で、「通年では対前年比10倍くらいになる」見通しだ。

 タイガースネットでのネット販売は、1件当たりの購買金額が高く、平均で8000-9000円。これも優勝が近づくにつれて増加傾向を見せ、今年の最高は36万円を記録した。

 この金額は、「レプリカのグランドコート(2万円)を選手ごとに揃えるとすぐに達する」金額という。
  • 1