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NECソフト ソフトベンダーとの提携戦略を推進 パッケージ製品の販売力強化へ

2003/10/06 19:35

週刊BCN 2003年10月06日vol.1009掲載

 NECソフトは、ERP(基幹業務システム)やCRM(顧客情報管理)などのパッケージソフト分野で、ソフトベンダーや同業他社との提携関係を強化する。同社はソフト開発が売上高のおよそ8割を占めるものの、ERPやCRMを中心にパッケージソフトへの移行が加速していることから、同分野での提携戦略を強化し、販売力を高める。NECソフトは、SAPの「SAP R/3」やエス・エス・ジェイ(SSJ)の「スーパーストリーム」、コグノスの「パワープレイ」など、ERP・CRM製品の販売強化策として、①NECソフトによる直接販売、②パッケージソフトの開発元ベンダーとの提携強化による拡販、③同業他社やグループ販社との協業強化――という3つの施策を打ち出す。

 もっとも、①の直接販売は、NECソフトそのものがソフト開発を主体としているため、販売力のあるNECネクサソリューションズなどに比べて限界がある。そこで、開発元ベンダーやグループ内外の販社との協力関係を強化することで、NECソフトのパッケージソフトの販売力を高めていく考え。パッケージソフトの販売は、NECソフトの戦略事業でもある。現在、パッケージソフトをベースとしたシステム構築分野におけるNECグループ以外への販売(外販比率)は約35%。同社では、外販比率の拡大を図っており、ここ2-3年以内には約50%に高める。

 企業のシステム構築では、「ゼロからソフトを書き起こす“手づくり方式”が減少し、パッケージソフトをベースとしたものが増えている」(大谷啓史・ビジネスソリューション事業部長=写真)。このため、業種業態を問わず、パッケージソフトを柔軟に適用していくための体制強化が求められている。具体的には、システム構築の納期短縮を図る。同社は、ERPのスーパーストリームを同社独自の「導入方法論(メソトロジー)」にもとづき最短2か月で納入した実績をもつ。大谷事業部長は、「こうしたメソトロジーを、さまざまなパッケージソフトに応用する。また、開発元ベンダーと共同で新規顧客の開拓を進めていく」と話す。

 販社との協業では、「例えば、通信系には強いが、アプリケーション分野では強くない販社など、アプリケーション領域を得意とするNECソフトの強みを生かせるケース」などを想定している。また、パッケージ化を進めると同時に、「アプリケーション保守」や「運用アウトソーシング」といった領域にも進出する。「ハード保守・運用は、他社でできても、アプリケーション領域の保守・運用は、当社の強みを存分に発揮できる分野」と見ている。
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