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ベリサーブ システム検証の受注が増加 システム検証の受注が増加
2003/06/16 19:23
週刊BCN 2003年06月16日vol.994掲載
製品開発サイクルの早まり受け

ベリザーブは、CSKでシステム検証作業を手掛けていた部門が2001年8月にCSKの子会社として独立してスタートした。システム検証作業を理論化した独自の手法でIT機器の各種システム検証事業を展開している。同社で最も売上高が大きい分野は開発支援検証サービス。ハード・ソフトメーカーの出荷前製品の個別検証やその仕組みと体制づくりを指導する。個別検証では、携帯電話やAV機器の受注が増えているという。
最近では、製品単体の検証だけでなく、市場に流通する周辺機器やネットワーク機器、OSなどとの互換性を検証するニーズも増えている。このため、同社独自の互換性検査により、不具合回避策や動作確認情報などを提供している。また、コンピュータや周辺機器などのハードがウィンドウズ対応製品としてふさわしいかを試験する組織「WHQL」が認定する「Windows Logo(ウィンドウズ・ロゴ)」の取得代行サービスも行っている。今後はソフト開発の自動化ツール大手である米マーキュリーの負荷テストツール「Load Runner(ロードランナー)」で、アプリケーションの脆弱性検査やシステムのボトルネックを判別するパフォーマンス試験なども強化していく方針だ。
浅井社長は、「01年頃から携帯電話の不具合が頻発するなど、システム検証のニーズは高まる一方だ。製品単体ではなく、他製品との接続を前提とした相互の機能確認が必要になっている」と強調する。同社の売上高は02年度(03年3月期)が約18億円。今年度(04年3月期)は前年度比20%増を計画している。同社によると、パソコンと周辺機器の接続検証では、約10%の割り合いで不具合が発生しているという。多様な機器との接続が増えているなかで、「中立的な立場で各社の製品との互換性をチェックする機関の必要性が高まってきている」(浅井社長)という。すでに米国では、メーカーがシステム検証分野を外注する市場が定着していることから、同分野の国内需要も今後増えてくると見込んでいる。
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