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エレコム 日本メーカー初、サプライ品で欧州進出 5月末から英国で店頭展開
2003/03/31 19:14
週刊BCN 2003年03月31日vol.984掲載
同社が英国に進出するきっかけは、英家電小売り大手のディクソンズグループ(英ハートフォードシャー)からの接触だった。同グループは、家具やパソコン、家電製品などで英全土にチェーン展開し、年商8000億円を超す。パソコン関連は「PC WORLD」の店名で主要都市に展開する。
同グループの首脳陣は、商品の買い付けで頻繁に日本を訪れており、ヨドバシカメラのマルチメディア梅田(大阪市北区)などの店頭視察で同社製品に関心をもったという。その後、葉田社長が渡英して英国の市場を調査し、「エレコムブランド」での進出を決断した。
エレコムの柚木健一郎・業務統括部欧州販売推進課長は、「英国や欧州ではノートパソコンの普及率がまだ30%程度。本格的な普及期はこれから。そこで当面は、ラップトップコーナーを新設してマウスなど約50品目のエレコムブランド製品を並べてもらうことにした」という。
同社は2月26日付で全額出資の現地法人「エレコムUK」をロンドンに設立。日本から社員を派遣する一方、現地社員も雇い事業を開始した。「実際の店頭展開は5月末から。順次英国全土をカバーして40店舗に出店を広げていく」(柚木課長)という。
英国では、ディクソンズグループとの提携を最優先させる。ほかの欧州諸国については、自ら販売ルートを確立していく方針。すでに欧州全域でチェーン店を展開するキングフィッシャー(英ロンドン)などとも接触、「感触はよい」(同)という。5年後には100億円の売り上げを目指す。
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