NECは、販売パートナーのSE(システムエンジニア)を対象にした「SEプレミアムサポート」の対象パートナーをオープンパートナーに拡大し、2003年度中に参加者1万人を目指す。プレミアムパートナーはパートナー会社のSEを対象にした支援策で、01年11月にスタート。従来の販売店支援策は営業支援が中心で、メーカーが直接販売会社のSEに情報発信を行うことはなかった。
今年度中に1万人の参加目指す
「01年夏に発生したコードレッドなどのワームに関する情報をSEに直接伝達する方法がなかった。このため、緊急を要する情報については、直接伝達する必要があると判断し、1人ひとりに直接伝達するサポート体制を発足した」(NECソリューションズの乙黒孝夫・クライアント・サーバ販売推進本部長
=写真)という。同サポートはウェブサイトから登録すれば無償で参加することができる。NECにとっては、SEの実力が上がることで顧客満足度が向上し、販社の囲い込みが可能となるほか、SEのスキルアップによって売り上げの増加につながるメリットがあるという。
また、情報の提供にとどまらず、SEの育成を目的にITスキル診断ツールによる個人別の技術スキルの把握、技術研修会や技術交流会の実施などのメニューを提供している。「経営者層から、自社のスキルの把握が可能になり、今後強化すべき技術ポイントが理解できると、好評を得ている」としている。SEからも、「実機を使って技術研修を行うため、実際のシステム構築の際に役に立つ」と、こちらも評価が高いという。これらの研修会や交流会への参加者は約5500人を数えるが、新たに対象をオープンパートナー契約を結んでいる企業にまで拡大し、1万人の参加を目指す。