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ダイワボウ情報システム パソコン本体の販売に注力 「メーカーの信頼を勝ち取る」戦略を展開

2003/01/13 19:10

週刊BCN 2003年01月13日vol.973掲載

 ダイワボウ情報システム(DIS)は、パソコン本体の販売に力を入れる。高井左千郎専務取締役(=写真)は、「ソリューションを前面に押し出した戦略も積極的に行っていくが、今年はパソコン本体のディストリビュータとして当社本来の役割にこだわり、パソコン本体の販売に注力する。ボリュームをさばけるという実績を残し、メーカーから信頼を勝ち取ることが重要」と話す。

 同社は2003年3月期の9月中間業績(02年4-9月)で、厳しい市況下にも関わらず、増収増益を達成した。e-Japanに関連した自治体案件の受注が功を奏したことが大きな要因だ。しかし、パソコン本体の出荷が伸び悩んでいることを高井専務取締役は厳しく受け止めている。過去2年間、パソコン本体の販売台数は毎年約95万台にとどまっており、以前に比べて減少傾向にある。

 高井専務取締役は、「パソコン本体の需要は確実に縮小傾向にある。また、粗利益率が低く、メリットを見出すのは難しい。しかし、逆に当社にとってはこの状況が大きなビジネスチャンスだと考えている」と強調。そのうえで、「不安定な時にこそ、ボリュームをさばけるという実績を残してメーカーからの信頼を勝ち取り、競合他社に差をつける。メーカーとの信頼関係をより強固にするためにも、また、周辺機器の販売やサポートなどのビジネスにつなげる意味でも、ディストリビュータとしての“モノを流す”という役割を十分意識して取り組んでいく」と語る。

 ターゲットは、民間企業に加え、自治体市場に注力する。高井専務取締役は03年を「e-Japan関連の需要が本格的に動き出す年」と位置づける。増収増益の大きな要因となった自治体市場をより強化していく構えで、「当社の全国を網羅する拠点数や、これまで地道に築いてきた販売網を武器に、需要を確実に取り込んでいきたい」(高井専務取締役)としている。過去2年間、95万台前後で推移しているパソコン本体の販売台数を、今期(03年3月期)は100万台の大台に乗せることを目標としている。
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外部リンク

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