バックアップおよびリストア（復旧）ソフトを手がける米ダンツ・デベロップメント（ローレンス・A・ザルチ社長）は、社員数1000人以下の中小企業向けにバックアップソフトの新バージョン「Retrospect（レトロスペクト）6.0」を日本国内で販売開始した。「専任のITスタッフがいない中小企業には、他社製品のバックアップソフトは複雑すぎる」（トニー・バルバガロ・マーケティング担当副社長）として、複雑な知識を必要としなくても導入が容易なバックアップソフトに注力し、開発した。

　「レトロスペクト 6.0」は、ファイルサーバーやデスクトップ・ノートパソコン、業務アプリケ－ションサーバーなどで、すべてのデータ保護が可能な統合バックアップソフト。バックアッププロセスを自動化し、複雑な手動バックアップの設定・操作を省略することで、導入を容易にした。

　新バージョンでは、稼働中のメールサーバーやデータベースサーバーのデータもバックアップできる機能を追加した。同社は1984年の設立以来、社員数1000人以下の中堅・中小企業向けに特化したバックアップソフトの開発を手がけている。

　「専門のITスタッフがいない環境でも、簡単な操作でファイルをバックアップしたり、消失したファイルを復旧させることができる」（バルバガロ副社長）という。

　ソフトのインストール時にテープ装置のデバイスドライバも自動インストールする機能や、ファイルの復旧時に必要なファイルだけを回復させる検索機能なども備える。バックアップしたデータはテープ装置のほか、ハードディスク、NAS（ネットワーク接続型ストレージ）などに保存可能。

　動作OSは、ウィンドウズ95／98／Me／NT／2000／XP、MacOS 7.1以降。価格は1サーバーあたり8万9000円。クライアントにインストールするソフトは無料。

　販売は、アクト・ツーと報映産業を通じて行う。今後は20社程度まで販売代理店を増やしていく予定。