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日本IBM ローエンド市場向けDB2の拡販に動く
2002/11/18 16:37
週刊BCN 2002年11月18日vol.966掲載
オラクル、マイクロソフト猛追へ
日本アイ・ビー・エム(日本IBM、大歳卓麻社長)が11月21日から出荷を始めるDB2ユニバーサル・データベース・バージョン8.1(以下DB2)では、ウィンドウズやUNIXローエンド市場におけるシェア拡大に重点を置く。これまで、メインフレームやハイエンド以外の分野では、オラクルやマイクロソフトなど競合他社にシェアを奪われていたDB2だが、「今後は、ローエンド・中小企業市場でも2ケタシェアを獲る」(データマネージメント・ソリューション事業部長の安田誠理事)と意気込む。シェア拡大の施策は、(1)競合製品に比べて割安感を訴求する、(2)DB2の技術者を育成する、(3)ソフトベンダーや販社がつくる業務ソフトの「DB2対応」を増やす――の3つ。
人材育成については、今年4月時点で国内に約1000人しかいなかったDB2の認定技術者「グローバルマスター」を、12月末までの半年間で7000人に増やす。すでに10月から提携しているアイ・ティ・フロンティアに加え、認定技術者育成で複数のシステム販社と協業する。
「認定技術者の育成が進めば、ここ1-2年で技術者を2-3万人に増やせる。競合他社が6万人規模なのでまだ少ないが、最終的には同等の数にする」という。
課題は、「ローエンド市場に対応する業務ソフトの数が少ない」点だ。
日本IBMソフトウェア事業部コンサルタントでエルゴ・ブレインズ取締役上級副社長の田中尚氏は、「この市場でオラクルが強いのは、対応する業務ソフトが多いから。DB2を評価しているシステム販社やソフトベンダーが増えれば、DB2に対応する業務ソフトが増え、結果的にシェアが伸びる。最低でも20%は獲れるのではないか」と指摘する。
安田理事は、「これまで手薄だったシステム販社との連携を強め、来年以降バージョンアップ(更新)する各社の業務ソフトがDB2対応になるよう働きかける。これまでDB2は、ロータス・ノーツが手がけてきたような『販社と連携して、人材育成からソフト開発まで一貫して手がける』という働きかけが不足していた。まずは、DB2がオラクルやマイクロソフトと同等にシステム販社の選択肢の1つにあがるよう努める」考え。
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