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エルピーダメモリ 坂本幸雄氏が新社長に就任

2002/11/11 16:37

週刊BCN 2002年11月11日vol.965掲載

 2002年11月1日付でエルピーダメモリの新社長に就任した坂本幸雄氏は同日、東京都内で開いた記者会見の席上、「3年以内に利益を継続的に出しつつ、DRAM市場で世界トップ3以内の企業に成長させる」と語った。

 シェアに関しては、「世界的に見て、5-6%程度のシェアでは生き残れない。15-20%は確実に獲得する」と意気込んだ。

 改善策については、まず広島県東広島市にある300mmシリコンウェハーに対応した広島工場の生産能力を上げていく。

「現在の生産枚数は、月産3000枚程度で、生産にかかるコストがかかり過ぎている。近いうちに1万枚、さらには2万枚に引き上げる」としており、「これを実現するために約800億円の投資が必要だ。親会社から出資を要請する」と述べた。

 生産の効率化を図るために、「当社の工場と同じ敷地内にあるNEC広島を吸収することも選択肢の1つ」と述べた。

 また、ファウンドリーと社内生産の比率を半々とすることで、キャパシティ不足や資金不足に対応。「ファウンドリーは利益が出ないものの、赤字が出ないのがメリットだ。当社の体力がない分をファウンドリーでカバーし、不況に強い体質の会社にする」と強調した。
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