NEC（NECソリューションズ）は、パソコン事業において11月から新たなSCMシステム「VCM（Value Chain Management）システム」を本格稼働した。

　「VCMシステム」は、販売部門から生産部門、部品供給ベンダー、海外生産拠点のEMS（生産受託サービス）会社までを1つの企業のように仮想的に統合し、バリューチェーン全体の高速化と効率化を実現する。売上実績に基づく計画立案から生産・出荷までを最短4日とし、現行よりも1週間短縮が可能になる。

　システム構成は、販売予測や販売計画の高速自動立案などを行う「販売側システム」と、生産計画の高速自動立案や部品情報の一元管理などを行う「生産側システム」からなる。

　主な特徴は、①販売予測精度の改善と販売計画の高速自動立案、②生産計画の高速自動立案と部品需給情報の一元管理、③需給計画の意思決定を迅速化──など。土・日曜日を中心とした前週の実売状況に基づく販売計画の見直しから商品供給までの期間を1週間短縮することで、市場の変化に迅速かつ柔軟に対応した商品供給を行っていく。