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ドリームラーニングテクノロジー ブロードバンド・アカデミー開校 ネットワーク技術者を養成
2002/04/01 16:15
週刊BCN 2002年04月01日vol.935掲載

学習の第1段階は基礎理論と確認で、次にネットワークの構成要素と設計・作図、そして事例に沿った演習作業および反復学習を行う。これによって、受講者をネットワークエンジニアとして企業入社後のOJT経験者レベルにまで引き上げる。
講師はすべて現役のネットワークエンジニア。「現在、ここまで実践にこだわったネットワークエンジニア養成学校はない」(下垣社長)という。
既存のIT系専門学校の弱点は、机上の空論に走り勝ちで現場レベルの知識・経験がほとんど得られない点にあるとし、開校に踏み切った。
コースは、(1)ブロードバンド・ネットワーキング・スタンダード・コース、(2)ストリーミング・エンジニアリング・コース、(3)VoIP・エンジニアリング・コース、(4)モバイル・エンジニアリング・コース――の4つ。期間は最短2か月間から最長4か月間。それぞれ定員は18人。
基礎コースであるブロードバンド・ネットワーキング・スタンダード・コースでは、TCP/IP概論から始まり、UNIX概論、サーバーアプリケーションの知識、ネットワーク設計概論、ネットワーク実務演習、セキュリティトラブルシューティングなど、サーバーマネジメントの観点から実務的な学習を徹底的に叩き込まれる。
通い学習のほか、午前10時から終電時まで受講生に解放されている自習室が活用できる。
IDとパスワードを使ってウェブ上で受講支援のASPサービスを受けることも可能だ。リモート学習として、Telnetで同校のサーバーにアクセスし、実習・演習と同様のサーバー作業を自宅で行うこともできる。
「宿題としてサーバーの障害をわざと起こし、受講者には自宅から遠隔保守をしてもらうケースもある」(下垣社長)という。
同校では、それぞれのコース別・期別にブロードバンド企業からスポンサードを受ける仕組みとなっている。これは、受講生が卒業に向けて、優先的にスポンサー企業との面接を行うことができ、その後の入社に結び付けられる制度だ。
下垣社長は、「企業にとっては人材獲得につながる。実際、ネットワークエンジニアとしての体系的な学習を受けているエンジニアは驚くほど少なく、企業としても欲しい人材が見つからないのが現状」という。
優秀なエンジニアは、離職せず同じ企業にとどまり続ける傾向がある。このシステムは人材と企業のマッチングを行うことで、適切な人材を適切な企業へ配置することが可能となる。
また、ブラッシュアップ・ジャパン、日本ビジネスタンクといった人材会社とも提携を結んでおり、卒業後の就職先の紹介を行う。
同校を運営するドリームラーニングテクノロジーは初年度2億円の売り上げを見込んでおり、2002年9月以降は教室、コースの拡充を予定している。現在検討しているのは、大学生向けの実務基礎コースやプログラマからネットワークエンジニアへのキャリア強化コースなど。
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