ニュース

ピクチャーIQ 画像処理サーバーが好調 Iネット専用として提供

2002/03/25 11:00

 ピクチャーIQジャパン(浜和人社長)は、今年1月に出荷開始したインターネット用画像処理サーバー「PictureIQ TransForce(トランスフォース)Model300」(価格600万円)の販売が好調で、初年度の出荷目標200台をほぼ達成できる見込みにあることを明らかにした。トランスフォースは、1つの画像をパソコン、携帯電話、PDAなど異なるデバイスで表示できるよう自動変換して、配信する専用サーバー。Model300ではアニメGIFのサポート、GIFロイヤリティフリーの実現、SNMPサポートによる管理性向上などの新機能を付加した。「携帯電話などに画像を表示するサービスは増加傾向にあり、当社の需要も拡大している」(浜社長)としており、販売量増加を目指す。

 ピクチャーIQは、米国で1998年に設立された企業。アドビの設立メンバーであるビル・マッコイ氏(現・会長兼最高技術責任者)などがアドビからスピンオフして設立した。アドビからフォトショップ、プレミアなどのソフトに関し、ソースレベルでのアクセス権をライセンスとして受けるなど、アドビと強いつながりをもっている。

 日本法人は昨年4月に設立され、現在6人体制となっている。昨年6月にトランスフォースの販売を開始し、今年1月に機能を向上したModel300を市場に投入した。

 「トランスフォースは、1つの画像をパソコン、携帯電話、PDAなど異なるデバイスに表示するよう最適な形にして配信する。異なるデバイスに表示するための画像の調整は、通常はウェブデザインを行う会社など1つ1つ手で行っているが、作業が繁雑で時間がかかるうえ、間違いも起こりやすい。競合製品のほとんどがソフトなのに対し、当社は専用サーバーとして提供しているため、利用しているネットワークに新たに付加するだけで、画像変換を自動的に行え、作業時間の短縮、トラブルの防止などにつながる。この点がユーザーから好評を得ており、ソニー、東芝、ネットビレッジ、日本エリクソンなどの顧客を獲得した」(浜社長)。

 今年販売を開始したModel300は、従来製品と価格は同じながら、コンテンツ制作時間とストレージの削減、帯域マネジメント機能によるサイトの高速化、シンプルなユーザーインターフェイスなどが特徴。加えて、新たな機能としてアニメーションGIFに対応、アドビがユニシスとの契約で実現しているGIFライセンスのロイヤリティフリーの実現、SNMPサポートによる管理性の向上、クエリーリストリングのサポート拡張などを実現した。

 とくにアニメGIFが再生できる点について浜社長は、「広告など見た瞬間に効果をあげたいメディアに適しており、需要は大きい」と見ている。

 さらに次の製品では、ユーザーからの要望が大きい動画の再生にも対応させる計画。「この分野に関してはテクノロジーリーダーとしてのポジションを確立していく」と自信を見せる。

 正規販売代理店である伊藤忠テクノサイエンス、ソリトンシステムズ、マクニカの3社では保守も担当しており、さらにピクチャーIQ自身も保守要員を拡充し、最新技術のサポートを行っていく。

 今春は携帯電話の新製品が各社から発売されるが、「これら新製品に対してはアップデートサービスを実施しており、年間契約99万5000円で最新デバイスへの画像配信も可能」となる。
  • 1