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ウチダエスコ セキュリティ分野を本格化 8月に専門事業部立ち上げへ
2002/02/25 16:09
同社では、(1)ネットワーク、(2)セキュリティ、(3)Linuxを新基軸に、収益力の強化に乗り出している。以前はハードウェア保守が中心だったが、ここ数年でシスコシステムズなどが発行する認定資格をもつネットワーク技術者を285人に増やした。
加えて、今年度上期からLinuxの技術者教育を始め、来年度(03年7月期)上期末には計229人を養成する。同時に、セキュリティ分野に詳しい技術要員も増やす。合計で約500人の保守要員を抱えているが、新基軸に沿った人材教育を急ピッチで進めている。
セキュリティは、すでに推進プロジェクトを発足しており、今年8月を目途に新事業部を立ち上げる。この事業部では、セキュリティポリシーの立案支援や公開鍵認証、仮想私設網(VPN)、ウイルス監視、不正侵入検出など、一通りのセキュリティ関連サービスを手掛ける。
対象とするのは、年商10-500億円の中堅・中小企業で、ネットワーク構築からセキュリティ監視サービス、保守までの一貫した受注を目指す。一方で、営業力があるシステム販社と組み、同分野における受注量を増やす。エスコは全国48か所の保守拠点をもっており、これを活かした保守サービスの受注拡大にも力を入れる。
武井均専務は、「システム販社は基幹系や情報系のシステム提案が本業。そのため、セキュリティや保守まで手が回らないケースも多い。システム販社を補完する形で、セキュリティ事業を立ち上げる。こうすることで、システム販社は顧客企業に対し情報システムからネットワーク、セキュリティ保守に至るまで、全域をカバーした力強い提案ができる」と話す。
多くの販社は、すでにセキュリティや保守サービスも手掛けている。これについて武井専務は、「全国48か所の保守拠点をもっているシステム販社は、それほどない。拠点をもつとコストも発生する。当社はすでに保守拠点を開設済みで、障害発生時には、すぐに技術要員が全国津々浦々まで出張保守できる体制を整えている」と、システム販社の有力な選択肢の1つとして、売り込んでいく考えだ。
昨年度の売上高122億円のうち、保守部門が58億円(構成比47%)と約半分を占め、そのほか事務器販売やシステム構築などが占める。来年度以降は、ネットワーク構築とセキュリティ監視を一体化した事業を加えることで収益力の強化に努める。
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