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DiS物流 競争力強化に向け新物流改革を開始

2002/02/18 16:09

 DiSグループで物流を担当するディーアイエス物流(高野外夫社長)は、厳しい単価下落傾向のなかで物流専門企業として更なる差別化を実現するべく「新物流改革」を開始した。

 今月から開始した物流改革とは、環境変化に柔軟に対応して競争力のある企業体質の確立を目指して「低成長変動期対応のコストダウンと、サービスの拡大と質の向上」および「物流SCMの推進」の2点を重点施策とする。

 DiSグループは豊富な在庫による翌日納品で知られる。統一イントラネットであるDiS-NETによって磐石の即納体制を確立したDiS物流だが、この即納体制だけではカバーできない状況が生じてきた。例えば、必要な時に必要な物を必要な量だけ取り揃えて届けるなどの需要の高まりである。

 この変化に対応すべく「業界に誇るDiSグループの即納体制を新しい観点から進化させ、サービスの奥行きをさらに深める」(高野社長)ことが新物流改革の目的だ。

 コストダウンの面では、輸配送の改善がカギになっており、共同配送やルート配送の強化による効率化を図る。家電製品など他製品と一緒に配送する共同配送は既に札幌や仙台で開始した。同社専用便で配送するルート配送は数量のまとまりが必要だが、梱包不要というメリットがある。

 関西圏ではすでに全体の20%がルート配送となっており、今後は首都圏での比率を向上するとともに、中部圏などにも拡大する。また協業関係にあるNECロジスティクスとの取り組みも重要なポイントとなる。

 物流SCMの推進については、メーカーから顧客までのトータル的な観点から「全体最適化」を実現する。DiSでは2001年度下期から営業、物流、販売推進の3部門から構成したSCM委員会を発足、メーカーとの間で相互信頼、相互利益、情報共有をベースとした取り組みを進めている。
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