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ITCA IT技術者の育成が本格化 今年度中に約1000人が資格取得
2002/01/28 16:06
週刊BCN 2002年01月28日vol.926掲載

ITコーディネータ制度は、日本のIT投資を改善するとともに企業の国際競争力の向上を目指すという国家プロジェクトから生まれた民間資格。個々のコーディネータの活動に対する社会的な信頼を維持し、経営戦略企画責任者が安心して利用できる制度を目指す。
事務局・真木徹氏は、「ITコーディネータは、経営とITを橋渡しし、真に役立つIT化を支援する役割を担う。IT人材が不足している中堅・中小企業のIT化を支援する」と強調する。中小企業庁が策定した「中小企業IT化推進計画」にも、ITコーディネータの積極的活用が盛り込まれている。
ITコーディネータの資格取得者は、ITコーディネータ資格認定制度の「プロフェッショナル特別認定制度」に基づく第1期の資格取得者として、昨年10月の時点で559人が認定された。
内訳は、中小企業診断士が209人、情報処理技術者が185人、税理士が57人など、中小企業に関わりがある有資格者が大半となっている。既存の顧客企業に対して通常業務だけでなく、IT化の相談に乗るケースが多くなっているといえる。
「e-Japan重点計画」では、05年度までに1万人の育成を目指している。今後、同協会では、「今年度中に約1000人の資格取得者を見込んでいる」としており、企業の経営者が情報化投資に対する問題意識を高め、それに必要な知識、事例に関する理解を深めることや、問題意識をもつ経営者に対して情報化投資を行ううえで最適なパートナーとなるITコーディネータの育成・普及に注力する。
今後は、「大手企業を中心に資格取得者が増えるのではないか」と分析しており、さまざまな企業が中小企業ビジネスに参入することを視野に入れている。
昨年12月には、「第1回ITコーディネータ補試験」が行われた。2月上旬に合格者が発表される。試験は、年2回の実施。「第2回ITコーディネータ補試験」を5月26日に開催し、2月1日から3月29日まで願書を配布する予定。
アドレスはhttp://www.itc.or.jp/。
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