KeyPerson
データ駆動型社会を実現する
インターネットイニシアティブ 代表取締役社長執行役員Co-CEO&COO
谷脇康彦
取材・文/堀 茜 撮影/大星直輝
2025/04/07 09:00

週刊BCN 2025年04月07日vol.2054掲載
(取材・文/堀 茜 写真/大星直輝)
サービス開発のペースを上げる
――総務省の官僚を長年お務めでした。IIJへの入社はどんな縁があったのですか。官僚時代は、通信領域の仕事が長かったです。2000年に「e-Japan戦略」が策定され、IT政策が日本の国家戦略になってきたタイミングに、当時IT分野の有識者として(IIJ現会長の)鈴木からいろいろ話を聞いていて、かれこれ25年の付き合いになります。前職を辞めた後に鈴木と食事をする機会があり、うちにこないかという話をいただきました。
IIJに対しては、インターネットのフロントランナーで、エンジニアが面白いことをやっている会社だというイメージがありました。一方で、これほど幅広いポートフォリオを持ってIT事業をやっている会社だというのは、入社してから理解を深めた部分です。
――社長に就任されましたが、どんなふうに会社を率いていきたいとお考えですか。
当社の業績はネットワークと組み合わせた大型のSI案件を獲得できていることもあり、比較的好調です。この勢いを止めるわけにはいきません。法人向けサービスは成長を維持し、今まで以上に強みにしていきたいです。社長が代わり、体制が変わりますので、新しい次のステップも考えていかなければなりません。例えば、データ連携を推進するビジネスや、最近とみに重要性を増しているセキュリティーサービス、それからもう一つ、IIJの中で人材を育て、新規ビジネスのアイデアを育てていく環境整備は、私なりに注力していきたい部分です。
――官僚時代の経験を事業にどう生かしていきますか。
私は内閣官房でサイバーセキュリティーの仕事をしていました。その頃から、問題意識は実はそれほど変わっていないのです。その中の一つが、サイバーセキュリティーは、コストではなく企業価値を上げるための投資であるということです。投資として、セキュリティー製品の選定が非常に重要になってきます。セキュリティーは技術的に難しいものと思われがちですが、経営層から見ても納得感があるようなセキュリティーサービスを当社が提供していかなければならないと強く思っています。
セキュリティー事業は好調ですが、当社が特別伸びているというよりも、マーケット全体が伸びているという側面が強いです。顧客のニーズをくみ取りながら、次の一手として新しいサービスを考えていかないといけません。それはセキュリティーに限りません。新しいソリューションを生み出すペースをもっと上げないと市場の変化に対応できなくなるので、社員にもっと頑張るように促していきます。
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