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パートナーとともに重点分野を開拓
Wasabi Technologies Japan 取締役社長
脇本亜紀
取材・文/安藤章司 撮影/大星直輝
2025/01/27 09:00
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週刊BCN 2025年01月27日vol.2045掲載
(取材・文/安藤章司 撮影/大星直輝)
全国300社の間接販売網を構築へ
――日本法人のビジネスは好調に推移しているようですが、どのあたりがユーザー企業やビジネスパートナーから評価されているのでしょうか。ワサビテクノロジーズグループ全体の直近の売上高は、年率で約60%増で伸びており、国内もそれを上回る勢いでビジネスを伸ばしています。ユーザー企業から評価されている要因の一つに当社のクラウドストレージサービスの料金体系が分かりやすく、ほかのクラウドベンダーが提供するストレージサービスより割安である点が挙げられます。
一般的なクラウドストレージは、保存するデータ容量と使用期間のほかにデータの出し入れやストレージを制御するAPIの接続料金などが従量課金されます。当社調べでは、国内企業が支払っているクラウドストレージ費用の半分は「容量と使用期間」以外の従量課金の部分が占めています。当社はデータの出し入れやAPI接続料などの従量課金の要素を排除し、単純にデータ容量と使用期間だけの料金しかかからないのが、大きな特色となっています。
――競合他社は米Dropbox(ドロップボックス)や米Box(ボックス)のようなオンラインストレージベンダーでしょうか。
いえ、どちらかと言えば米Amazon Web Services(アマゾン・ウェブ・サービス)などの総合クラウドベンダーが提供するサービスが競合となります。企業のファイルサーバーや業務システムのデータを丸ごとバックアップする大規模なストレージ需要に対応できるサービスですので、実際の導入に当たってはバックアップシステムの構築経験が豊富なSIerによるシステム構築が必要になるケースが多くを占めます。販売に際しては当社からの直販は非常に少なく、大半をSIerなどのビジネスパートナー経由が占めています。
――国内のビジネスパートナーは何社体制ですか。
2024年9月時点でのビジネスパートナー数は200社余りでしたが、全国をカバーできるよう300社体制へと拡充している段階です。クラウドストレージはバックアップや、企業の社内に設置してあるファイルサーバーのデータを保管する用途などが定番ですが、当社では防犯カメラや、レントゲンなどの医用画像、大学・研究機関、映像メディアなどの業種を重点領域に位置づけており、こうした業種に強いビジネスパートナーに多く取り扱ってもらえるよう働きかけています。
- ピリッと辛いワサビのような存在
- パートナーとの関係が成否を決める
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