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北海道発のイノベーションを展開

HBA 代表取締役執行役員社長

白幡一雄

取材・文/大畑直悠 撮影/大星直輝

2024/12/09 09:00

白幡一雄

週刊BCN 2024年12月09日vol.2040掲載

 北日本最大級の独立系SIerであるHBAは、ビジネスを変革すべく自社開発サービスの拡充などを進めている。4月に社長に就任した白幡一雄氏は「北海道発のイノベーションを全国に展開し、ITの力で幸せを生む」と語る。いわゆる“御用聞き”を主とする従来型ビジネスからの脱却を目指す考えだ。
(取材・文/大畑直悠  写真/大星直輝)

全国で得た知見を道内に還元

――会社設立から60年の節目を迎えました。北海道を本拠にビジネスを展開されてきた意義と、今後の成長に向けて“北海道発”でどのような価値の提供を目指すかを教えてください。

 北海道の面積は広く、人口密度の低さや札幌市への一極集中に加え、高齢化や労働力不足など、日本のほかの地域が直面している、あるいは今後対処を迫られる課題が集約されています。この60年間、地域に密着し信頼感を醸成することができました。道内では「HBAに頼めばなんとかなる」と思ってくれる顧客もいます。こうした問題に顧客と共に挑める環境にあるのは、当社の利点と言えるでしょう。

 東京や大阪の拠点で得た先端技術を道内に還元できることも強みと考えています。さまざまな技術や知見を基に道内の課題解決に挑み、製品やサービスにまとめたものは、今度は北海道から全国に出せます。例えば、北海道庁に導入していた福祉系のシステムをサービス化して、他府県や政令指定都市に展開しています。また北海道は流通業が強く、全国に展開する企業もあります。こうした顧客への支援で培ったソリューションを全国に訴求していくことも進めています。

――ビジネスの近況を教えてください。

 過去最高益を2年連続で出しており、業績は好調に推移しています。要因としては、まずデジタル庁が主導する自治体システム標準化への対応で受注が伸びています。また、首都圏のソフトウェア開発事業が大きく伸びており、東京の大手ベンダーの下請けの案件が増加しています。

――道内での民間のIT需要についてはどのようにみていますか。

 道内企業は、やらなければならないとなれば一気にDXへと向かう傾向があります。現在、顧客が直面しているのはレガシーシステムの刷新です。人手不足への対応という意味で、農業のDXも進めなければなりません。他社が先行している部分はありますが、当社でも参入に向けた準備を進めています。
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外部リンク

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