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「進化」と「融合」で新しい未来へ

インテック 代表取締役社長

疋田秀三

取材・文/藤岡堯 撮影/大星直輝

2024/06/24 09:00

疋田秀三

週刊BCN 2024年06月24日vol.2019掲載

 独立系SIer大手として知られるインテックは2024年1月、創業60周年を迎えた。誰もが、いつでも、どこでもコンピューティングの恩恵を受けられる「コンピュータ・ユーティリティ社会」の実現を掲げ、新技術を通じて社会に価値を提供し続けている。4月に就任した疋田秀三社長は、さらなるイノベーションへの挑戦を通じてビジネスの発展を目指す。歴史の中で積み上げてきたコアな部分を「進化」させるとともに、社内外での「融合」を通じて事業領域を拡大し、新たな未来を描く気概だ。
(取材・文/藤岡 堯  写真/大星直輝)

イノベーションに挑み続けた60年

──就任間もない時期ですが、現在の心境をお聞かせください。

 1月に当社は創業60周年を迎えました。社長就任のタイミングに加え、私がちょうど還暦となることもあり、これも何かの縁と考え、あらためて会社の歴史やこれまでのチャレンジを振り返ってみました。その中で、本当にたくさんのお客様に支えていただいて、ここまでやってこられたと実感しました。それと同時に、先輩の皆さんが今でいう「イノベーション」に挑み続けてきたことも感じています。環境変化のスピードが非常に激しい現代において、これまで以上にイノベーションを起こすための挑戦を進め、社業発展に努めなければならないという思いでいっぱいです。

 創業の時点で「コンピュータ・ユーティリティ社会の実現」というビジョンを掲げていました。現在は「社会課題の解決」「社会貢献」というキーワードがよく出てきますが、60年前に掲げたことはそれと同じです。将来を見越して考えていたことはとてもすごいと感じています。今はスマートフォンなどで誰でも情報を得られるようになりました。社会が大きく変化した中で、コンピュータ・ユーティリティ社会を実現するために、私たちがどうあるべきかを考えるターニングポイントになっているのではないでしょうか。

──ビジネスの現状は24年3月期の単体決算で過去最高の売上高となるなど、好調のようです。

 過去最高の売上高ということは、市場において私たちのビジネスがしっかり成長していることだと捉えています。ただ、成長の過程には課題も付き物であり、それは改善・改良しなければなりません。しかし、改善にこだわりすぎると、チャレンジが小さくなる面もあります。未来に向けたチャレンジがどうあるべきかという点も社員一人一人に伝え、それぞれが考える土壌をつくりあげたいです。

 課題としては、まず就労人口減少への対応があります。AIをはじめとしたテクノロジーの進化はありますが、主役は人であり、仕事が全て置き換わることはありません。そこで社員のレベルアップ、バリューアップが必要でしょう。また60年にわたる成長の過程で蓄積したノウハウがありますが、会社として大きくなったがゆえに、そのノウハウを社内横断的に融合する部分が不足しているのではないかと考えています。業務の特性に応じたノウハウには磨きをかけていますが、横断的な発想、アイデアをもっと生み出せるのではないでしょうか。その観点から、われわれの積み上げてきたことのさらなる進化と融合をしっかりしていこうということを社員に伝えています。
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外部リンク

インテック=https://www.intec.co.jp/