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名実ともにトップのオブザーバビリティーベンダーに

Datadog Japan プレジデント&カントリーゼネラルマネージャー日本法人社長

正井拓己

取材・文/大向琴音 撮影/大星直輝

2024/06/17 09:00

正井拓己

週刊BCN 2024年06月17日vol.2018掲載

 オブザーバビリティー(可観測性)プラットフォームを展開するDatadog Japanは、市場の変化に伴って顧客の裾野が広がりつつあるとし、直販とパートナー経由の両面で、日本市場への訴求力を強化している。2023年には新たな東京オフィスやデータセンターを開設するなど、日本市場へ積極的に投資している。2月にプレジデント&カントリーゼネラルマネージャー日本法人社長に就任した正井拓己氏は、「名実ともにトップのオブザーバビリティーベンダーになりたい」と力を込める。
(取材・文/大向琴音  写真/大星直輝)

企業規模や業種が多様化

――2月に日本法人の代表に就任されました。新たな活躍の場としてDatadog Japanを選んだ理由や、今の心境についてお聞かせください。

 IT産業は今、大きな転換期にあります。私自身、28年ほどIT業界で仕事をしてきていますが、現在、社会が直面している変化はこれまでとは比べ物にならないほど劇的で、スピードも速いです。そういった中で、お客様のシステムやアプリケーションの環境はオンプレミスからクラウドにまでわたり、クラウドに関してはマルチクラウド環境やプライベートクラウド環境など、非常に複雑化しています。これらをお客様が全て統合的に管理・運用するのはなかなか難しい状況になっています。

 データドッグは、システムやアプリケーション、サービスの環境にとらわれず、全体を統合的に管理・運用すための支援ができる数少ないプラットフォームソリューションを提供しています。私はこれまでもIaaSやPaaS、SaaSのそれぞれのレイヤーに関わる企業で仕事をしてきましたが、今度はさまざまなクラウドを統合的に管理するご支援ができるという意味で、今までの「集大成」だと感じています。製品力はもちろん、ビジネスの成果や日本市場の中での会社としてのプレゼンスといった面で、名実ともにトップのオブザーバビリティーベンダーになっていきたいとの思いを持っています。

――日本市場で導入が拡大しているなど、ビジネスは好調ということですが、理由をどのように分析されていますか。

 数年前に導入されたお客様の中での、製品の活用範囲が大きく広がっていることが、ビジネスが好調な理由の一つです。われわれの製品は、最初に1システムや1部門、1事業部での利用、あるいは製品ポートフォリオの中の一部の機能から使い始めるといったように、スモールスタートで導入されることが多いのですが、有用性が認められて、部門横断的に導入していただいたり、複数の機能をご導入いただいたりと、お客様の中でも製品の活用の幅が大きく広がっていくのが一つの特徴です。

 また、19年に日本法人を立ち上げた当初は、例えばスタートアップ企業など、クラウドネイティブなビジネスをしている企業での導入が先行していましたが、現在ではより多くのエンタープライズのお客様がクラウドの領域にシフトしてきており、これに伴ってわれわれの製品を使っていただけるお客様の層もずいぶんと変化しています。採用していただく業種、業界も広がってきており、具体的には、金融機関や製造業への導入が非常に加速しています。これらの業種のお客様は、取り扱うデータに関する制限やガイドラインをお持ちのことが多いので、昨年国内にデータセンターを開設したことが一つの契機となり、われわれの製品をより使っていただきやすくなったと分析しています。
この記事の続き >>
  • 日本の顧客のための体制づくり
  • 直販とパートナー両面の体制を強化する

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外部リンク

Datadog Japan=https://www.datadoghq.com/ja/