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販売パートナーにとって不可欠な存在になる

SB C&S 代表取締役社長兼CEO

草川和哉

取材・文/岩田晃久 撮影/大星直輝

2024/06/10 09:00

草川和哉

週刊BCN 2024年06月10日vol.2017掲載

 SB C&Sが13期連続の増益を達成した。Value Added Distributor(付加価値提供型ディストリビューター)として、新しいテクノロジーをいち早く、使いやすいかたちで市場に届けることで、ビジネスを成長させている。4月に社長に就任した草川和哉氏は、「事業領域の拡大」「ビジネスモデルの進化」「リカーリングモデルの拡大」の三つの成長戦略を推進するとともに、組織の強化やAI活用の加速に取り組み、さらなる成長を目指している。DXの実現に向けたIT投資が活発化しており、販売パートナーから同社に寄せられる期待はこれまで以上に大きくなっており、「販売パートナーにとって不可欠な存在になる」と力を込める。
(取材・文/岩田晃久  写真/大星直輝)

13期連続増益を達成

――4月に社長に就任されました。率直な気持ちを教えてください。

 1981年に日本ソフトバンク(現ソフトバンクグループ)が創業しました。そこから43年間、当社が手掛ける流通事業は脈々と続いています。トップはこれまで孫(ソフトバンクグループの孫正義・代表取締役会長兼社長執行役員)、宮内(ソフトバンクの宮内謙・取締役特別顧問)、溝口(SB C&Sの溝口泰雄・代表取締役会長)が務めてきました。歴代のメンバーをみるとしびれますし、非常に身の引き締まる思いです。

 私は93年にソフトバンクに入社し、そこからさまざまな販売パートナーの方々に支援していただきここまで来ました。この人脈を生かすことで、これからも販売パートナーと一緒にビジネスを拡大させていくことができると思っています。

――昨年度は取締役副社長兼COOを務めていました。どういったことに取り組んだのでしょうか。

 私はこれまで事業部門を歩んできましたが、COOとして、人事、財務、経理、経営企画といったコーポレート部門もマネージしていくことになったのは大きな変化であり、社長に就任するための最初のステップだったと捉えています。

 当社はソフトバンクグループの企業として高い成長を期待されています。その実現には、常に新しいことに挑戦し、新しいことを提案していかなければなりません。一方、「常に成長戦略」という取り組みを継続していくとなれば、「常に構造改革」が必要となり、自ら率先して変革する文化がDNAとして根付いています。成長戦略は、事業領域の拡大、ビジネスモデルの進化、リカーリングモデルの拡大の三つが柱です。昨年度は、この成長戦略を実行できたことで13期連続増益を達成しました。

――成長を加速させるために強化していくこと、新たに取り組むことを教えてください。

 すでにいくつか手を打っています。事業領域の拡大においては、Value Added Distributorとして、既存事業を成長させるのはもちろんですが、違う分野にも進んでいくことを考えています。当社には事業開発を担うサービス開発事業本部があり、現在、IoT事業やFintech事業を立ち上げつつあります。その中で、グループシナジーによる取り組みも進めています。ソフトバンクでは、「PayPay」によって「ソフトバンク経済圏」を構築しようとしています。当社は、マルチ決済の導入を支援する「PayCAS(ペイキャス)」を立ち上げ、ソフトバンクと一緒にビジネスに取り組んでいますが、大きく前進しており、手応えを感じています。
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外部リンク

SB C&S=https://cas.softbank.jp/