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サイバー攻撃に侵入されないIT環境を届ける

タニウム 代表執行役社長

原田英典

取材・文/岩田晃久 撮影/大星直輝

2024/05/20 09:00

原田英典

週刊BCN 2024年05月20日vol.2014掲載

 エンドポイントセキュリティー製品を手掛ける米Tanium(タニウム)は、IT資産を可視化し、脆弱性の有無を適切に把握することで、セキュリティーリスクを最小限にする考え方である「サイバーハイジーン」の重要性をいち早く市場で訴求してきた。現在はサイバー攻撃の巧妙化に伴い、侵入の予防策の重要性が再認識されており、同社製品の利用が加速している。2月、日本法人の社長に就任した原田英典氏は、サイバー攻撃に侵入されないIT環境を多くの企業に届けるため、さまざまな施策を推進していく考えだ。
(取材・文/岩田晃久  写真/大星直輝)

サイバーハイジーンの評価が高まる

――2月に社長に就任されました。率直な気持ちを教えてください。

 日本法人は、素晴らしいメンバーがそろっていますし、過去4年間の売上高成長率は平均60%で、直近2年は約80%とビジネス自体も顕著に伸びています。このようなタイミングで社長に就任できたことは光栄です。同時に、このモメンタムをつくってきた古市さん(古市力前社長)には感謝しています。

――自社の強みはどのような部分になりますか。

 当社の強みは人材です。エンドポイントセキュリティー製品を提案して導入、さらに支援していくには、セキュリティーだけではなく、OSやネットワークなど広い領域に対する深い知識が必要になります。当社には、TAM(テクニカルアカウントマネージャー)をはじめ三つの技術チームがありますが、スキルフルなメンバーがそろっているため、お客様にきちんとしたソリューションを届けられます。また、営業やマーケティングでも優れた人材が多く、チームの垣根を越えてワンチームで動くといったことが自然にできています。

――長年、サイバーハイジーンの重要性を訴えてきましたが、国内企業の意識も変わってきているのでしょうか。

 予想以上に大きく変わってきていると感じています。さまざまな脆弱性が出てきており、攻撃者はその脆弱性を突いて攻撃してきますが、これまでのセキュリティー対策では、脆弱性の排除を徹底できない課題がありました。そういった背景から、サイバーハイジーン、そして当社への評価が高まっています。

――どういった企業で利用が多いのでしょうか。

 国内では、従業員数5万人以上の企業の半数が当社の製品を利用しています。今後は、2万人以上~5万人未満の企業の新規開拓に取り組み、数千人~2万人未満の企業に対しても、パートナー経由での販売に注力していきます。

――大手企業で利用が進む要因はどういった理由でしょうか。

 企業規模が大きくなるほどエンドポイント管理が難しくなりますが、それを解決するのに適したソリューションとして評価されやすい点があります。そして、パートナーと協力して市場での認知を拡大し、お客様に最新のテクノロジーとしてきちんと提案できたことが大きいですね。

――国内企業の大半を占める中小企業へのアプローチは予定されていますか。

 中期的に取り組んでいく分野だと考えています。具体的には、MSSP(マネージドセキュリティーサービスプロバイダー)を中心に、パートナーのサービスとしてSMB(中堅・中小企業)のお客様に提供していくことを想定しています。
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  • 「AEM」でイノベーションを起こす
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外部リンク

タニウム=https://www.tanium.jp/