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独自色を強く打ち出す

キンドリルジャパン 代表取締役社長執行役員

ジョナサン・イングラム

取材・文/安藤章司 撮影/馬場磨貴

2024/05/13 09:00

ジョナサン・イングラム

週刊BCN 2024年05月13日vol.2013掲載

 保守運用サービスを手掛けるキンドリルジャパンは、ユーザー企業のシステム情報を収集、分析して可視化するプラットフォームサービス「Kyndryl Bridge(キンドリル・ブリッジ)」や、IT戦略や設計を支援するコンサルティングサービスの「Kyndryl Consult(キンドリル・コンサルト)」など独自のサービスを積極的に打ち出している。Kyndryl Bridgeは世界全体で1000社規模のユーザーを獲得。日本でのビジネスはキンドリルグループ全体の売り上げの約15%を占め、米本国に次ぐ規模だ。2024年4月1日付で2代目の日本法人トップに就任したジョナサン・イングラム社長に話を聞いた。
(取材・文/安藤章司  写真/馬場磨貴)

目の前のチャンスは全てつかむ

――どのような経緯で日本法人トップに就くことになったのですか。

 英国人の私は、IBMとキンドリルの欧州法人で計20年余り勤めていましたが、「日本に赴任しないか」という話が舞い込んできて、即答で「行きます」と返答したのがきっかけです。私は基本的に目の前にきたチャンスは全てつかむ主義なので、新しいことに挑戦する絶好の機会だと思いました。23年7月にキンドリルジャパン副社長執行役員として赴任して、もうすぐ1年を迎えます。日本には妻も一緒に来ています。妻は美術商を営んでいますので、日本の美術品に触れていろいろ刺激を受けていますし、私も日本のITアウトソーシングのビジネスを経験できて、まるで毎日冒険しているように楽しい。

――日本での仕事はどのあたりが一番刺激的だと感じますか。

 キンドリルグループ全体の売り上げのうち、日本は15%程度を占めており、本社がある米国に次いで市場規模の大きいとても重要な国です。メインフレームをはじめレガシーシステムが多く残っている一方、先進的なデジタル技術を活用したビジネス変革も急速に進んでいます。当社は、レガシーや最新のクラウドサービスが混在するシステムでも問題なく運用や保守ができますので、伸びしろが大きいと手応えを感じています。

――世界のIT市場に占める日本の比率は1桁台と言われる中、15%程度とは大きいですね。どういった理由が挙げられますか。

 日本のユーザー企業はITアウトソーシングサービスを積極的に活用する傾向があることや、当社をはじめそうした需要を支えるSIerやアウトソーシング会社が多く存在すること、メインフレームからクラウドサービスまで新旧のシステムが複雑に入り組んでいるなどが挙げられます。メインフレームに関しては大手メーカーが日本に複数存在していることも影響しているのではないでしょうか。

 メインフレームを最新機種に置き換えて活用し続けたり、メインフレームで基幹系システムを処理しつつデータだけ抽出したりして最新のクラウドサービスとつなげる。あるいはビジネス要件と品質維持をしっかり踏まえた上で、クラウド基盤などに移行するといった維持運用のいくつかの手法があります。当社はいずれも対応可能で、ユーザー企業での人材育成も含めたさまざまなコンサルティングサービスを提供しています。
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  • Kyndryl Bridgeユーザーが倍増
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外部リンク

キンドリルジャパン=https://www.kyndryl.com/jp/ja/