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目利き力と業務ノウハウでさらなる成長を

テクマトリックス 代表取締役社長

矢井隆晴

取材・文/堀 茜 撮影/大星直輝

2024/04/29 09:00

矢井隆晴

週刊BCN 2024年04月29日vol.2012掲載

 テクマトリックスの業績が好調だ。サイバーセキュリティー対策の需要増から、事業の中核であるセキュリティー製品の販売が伸びており、2023年3月期まで売上高は21期連続で増収を達成。加えて、医療、コンタクトセンターといった領域で競争力のあるソリューションを提供するほか、新規事業として教育分野にも参入し多角化を進めている。4月に社長に就任した矢井隆晴氏は「目利き力と業務ノウハウの提供でさらなる成長を目指したい」と前を見据える。
(取材・文/堀 茜  写真/大星直輝)

セキュリティーとアプリケーションが両輪

──4月に社長に就任されました。前任の由利孝氏(現取締役)は在任期間約24年で実質的な創業社長でしたが、後を引き継いで率直にどんな思いですか。

 由利の時代に当社のビジネスの特徴や輪郭がしっかりして、その上で新しくやっていくということになります。24年間やってきた人の後を引き継ぐという重責が3割、新しいことにチャレンジできるという気持ちが7割。楽しみたいと思っています。

──業績は21期連続で増収と右肩上がりです。好調の要因は。

 当社は大きくみると、サイバーセキュリティーを中心としたITインフラ製品のディストリビューションと、アプリケーションサービスの提供が事業の柱です。好調の背景として、両方とも、サブスクリプション型のビジネスモデルに移行してきていることが挙げられます。当社が取り扱っているセキュリティー製品の料金体系は基本的には(ストックとして)積み上がっていくかたちですし、アプリケーションサービスも同様で、業績の安定化につながっています。

 アプリケーションに関しては、顧客が望むものを一からつくるというより、当社のソリューションをパッケージとして提供することで、多くの顧客に利用してもらい事業を拡大してきたという方向性は、ぶれずに続けてきた点です。

──トップとして、どんな戦略で事業をさらに伸ばしていきますか。

 コアは、「目利き力」と「業務ノウハウ」の二つだと考えています。目利き力には、新しいテクノロジーを見つけることに加え、アプリケーションサービスの分野で社会課題を見つけ、それを解決するためのソリューションを提供するとの意味もあります。業務ノウハウは、テクノロジーやソリューションを提供するだけでなく、それを使う人や使う場面まで含めて支援することを指し、それを当社の強みにしていきます。二つのコアに注力することで、顧客によりよい価値を提供していきたいと考えています。
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外部リンク

テクマトリックス=https://www.techmatrix.co.jp/