KeyPerson
単体で1兆円を超える売上高を目指す
ダイワボウ情報システム 代表取締役社長
松本裕之
取材・文/齋藤秀平 撮影/大星直輝
2024/01/29 09:00
週刊BCN 2024年01月29日vol.2000掲載
(取材・文/齋藤秀平 写真/大星直輝)
積極的な販売活動ができるように
――直近のビジネスの状況を教えてください。2022年度はサプライチェーンの混乱によるモノ不足が長く続き、商材の確保に必死でしたが、本年度は解消の方向に向かい、積極的な販売活動ができるようになっています。当社はPC市場で高いシェアを獲得しています。それに関して言うと、「Windows 11」を搭載したPCへの入れ替えが24年度以降に本格化すると予想しており、本年度は需要が底の状態になるとみていました。当初は苦戦を覚悟していましたが、インフレや円安に伴ってPCの平均単価が上昇したため、売り上げはかなり伸びました。業績については、見た目の数字はいい状況になっていますが、中身は決して安心できる内容になっていません。24年度からのPCの入れ替え需要に加え、25年度にはGIGAスクール構想で導入した端末の更新が控えていることから、これからかなり忙しくなると思っています。そういった点を踏まえ、本年度は次に向けた下準備をすることが大きな命題になりました。
――PC以外の商材についてはいかがでしょうか。
クラウドについては、ハイブリッドも選択肢に入れた導入提案を行っていますが、実績はまだ満足できる状況ではありません。一方、ビジネスに取り組む販売パートナーの数や、エンドユーザーの契約数はかなり増えてきています。SMB市場では、これから本格的な波がくると期待しているので、人材や技術面の能力向上などに積極的な投資を続けていきます。セキュリティに関しては、多くの引き合いをいただきましたが、多層的かつ複雑化の傾向があるため、導入企業の規模やIT環境、運用課題などに合わせて、適切な環境整備につながる提案ができるよう準備を進めています。
――エンドユーザーのIT投資が堅調に推移する中、ITビジネスにおける課題についてはどのようにみていますか。
何をやるにしても人手不足が大きな課題だと痛感しています。当社は近年、組織変更を行い、企業ブランディングを強化し、人材獲得に注力していますが、ジョブごとにマッチした人材を獲得するのは至難の業となっています。業務負担は過剰でないか、ハラスメントなどはないか、社員に寄り添う働き方は実現できているか、社員が成長できるフィールドは用意できているか、といった点を中心に、今まで以上に社員への投資は重要になります。10年前と比較すると、売上金額と出荷数量はいずれも約2倍となっていますが、人員は19%増にとどめて生産性向上を図ってきました。社員への投資に加えて、システムや働く環境への投資も今後の成長のかぎになるでしょう。
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