KeyPerson
中堅・中小企業向けデジタル変革サービスに注力
キューアンドエー 代表取締役社長
野村勇人
取材・文/安藤章司 撮影/大星直輝
2023/10/30 09:00
週刊BCN 2023年10月30日vol.1990掲載
(取材・文/安藤章司 写真/大星直輝)
宮城本店は社長就任直後の大仕事
――今年7月1日付で仙台市に本店を開設しました。その狙いを教えてください。創業の地である東京に加えて、仙台に本店を置き、実質的には二つの本社を置く体制にしました。2本社体制にした背景は、仙台を中心とした宮城県にコンタクトセンターを複数置いていること、地元自治体の応援もあって宮城での人材採用が順調であること、災害時の事業継続のため、などが挙げられます。狙いとしては、人材育成の拠点として有望視しています。
直近では、当社グループの全国14カ所のコンタクトセンターのうち、宮城県内に4カ所開設しており、連結従業員数約4000人のうち1000人余りが宮城県内で勤務しています。ビジネスの中心は一大需要地である首都圏であり、東京で受注した仕事を宮城のセンターで対応する比率も高い。ただ、今後ビジネスの地産地消を指向していくとき、宮城の人材は非常に有用で、宮城で先行事例をつくっていくための拠点として本店を開設しました。
――ビジネスの地産地消とは具体的にどのようなものをイメージしていますか。
当社は大手企業のコンタクトセンター業務のアウトソーシングが多くを占めますが、ビジネスの幅を広げていくに当たって、中堅・中小企業のデジタル変革の支援の領域を伸ばしていきます。中堅・中小企業のデジタル変革を支援するサービス体系「DIGINEXT(デジネクスト)」を今年から本格的に立ち上げており、宮城をビジネスの地産地消のモデル地区にしたいと考えています。
――今年6月22日に社長に就任して、最初の大仕事が仙台に本店を構えることとなりました。それだけ思い入れがあったということでしょうか。
ここ何年もかけて準備してきた計画が、たまたま社長就任のタイミングと重なり、結果的に就任直後の大仕事となりました。もちろん私も役員の1人としてビジネスの地産地消など一連の事業計画を推進する立場でしたので、就任後に急に方向転換したわけではありません。首都圏や名阪の大都市圏での売上比率は依然として高いですし、そうしたなかでも地場に密着して中堅・中小企業向けのビジネスを少しでも伸ばしていく施策の一環です。
2011年の東日本大震災で宮城を含む東北全域が大打撃を受けたときは、事業継続のためにやむを得ず宮城から離れることも検討しました。しかし、被災者でもある宮城のメンバーのがんばりで、なんとか事業を継続することができました。そのとき私は人材の底力、当社で言うところのサポートマンシップを肌で感じました。
- 「ビジネスの柱」と「人材の柱」
- 昨年度業績は過去最高を更新
続きは「週刊BCN+会員」のみ
ご覧になれます。
(登録無料:所要時間1分程度)
新規会員登録はこちら(登録無料) ログイン会員特典
- 注目のキーパーソンへのインタビューや市場を深掘りした解説・特集など毎週更新される会員限定記事が読み放題!
- メールマガジンを毎日配信(土日祝をのぞく)
- イベント・セミナー情報の告知が可能(登録および更新)
SIerをはじめ、ITベンダーが読者の多くを占める「週刊BCN+」が集客をサポートします。 - 企業向けIT製品の導入事例情報の詳細PDFデータを何件でもダウンロードし放題!
- 1