KeyPerson
フロントラインワーカーの基盤に
LINE WORKS 代表取締役社長
島岡岳史
取材・文/大畑直悠 撮影/大星直輝
2024/11/18 09:00
週刊BCN 2024年11月18日vol.2037掲載
(取材・文/大畑直悠 写真/大星直輝)
大企業でも導入が広がる
――6月に社長に就任されました。率直なお気持ちを教えてください。これまで長くIT業界にいますが、より多くの人々にダイレクトに価値を届けられる機会に恵まれ、わくわくした気持ちです。LINE WORKSは46万社以上500万人を超えるユーザーに利用される製品です。当社には世の中を変革しようという気概を持った多くのメンバーがおり、この環境に身を置けることが楽しいです。
社内にはさまざまな高度な技術が眠っており、今後はこれらを活用して新しいことにチャレンジする企業文化を醸成したいです。当社は韓国と日本の文化がミックスした会社です。アジア発のテクノロジーを日本なりにインテグレートして顧客に貢献できる会社にします。
――ビジネスの近況を教えてください。
LINE WORKSはコミュニケーションツール「LINE」と同じUIで使えることが強みです。テクノロジーを現場の最前線に届けることで、業務を効率化したり、コミュニケーションを活発化して仕事を楽しくしたりすることを目指しています。さまざまな業界・業種で利用されていますが、例えば金融・保険業界では外回りの方などに多く利用されています。また、店舗などで顧客が利用するLINEと連携してアプローチする営業にも使われています。従来は中小企業に強いというイメージを持たれてきましたが、大企業での導入も広がっており、バックオフィスの社員が使うビジネスチャットとは別に、アルバイトを含めた、より現場に近い従業員はLINE WORKSを使うというケースが増えています。
災害の発生時に利用されるケースも広がっており、最近では南海トラフ地震の発生に備えた準備を進めています。復興の際には全国からボランティアの方が多く集まってきますが、彼らがコミュニケーションを取る時にプライベートで使うLINEを使うわけにはいきません。これと同じ使い勝手のLINE WORKSであれば、研修を必要とせず、すぐに活用できるという点で優位性があるでしょう。
――先日、有償でAPIを提供し、CRMと連携してBtoC営業を効率化するSeles tech事業の本格展開を発表されました。今後は同様に、API連携を活用したビジネスの拡大も目指していくのでしょうか。
API連携を通じたビジネスは現在、好調な領域です。LINE WORKSは使い勝手の良さからコミュニケーションツールの中心に据えられるケースが多く、営業の領域では既存の社内システムと連携し、LINEを通して1対1のマーケティングを強化したいという要望が昔からありました。これまで外部との連携には個別に対応していましたが、利用ユーザーが拡大し、ニーズが高まっている領域では、より汎用的な仕組みを用意して対応しようと考えました。この取り組みは、営業以外でも、さまざまな領域に拡大するつもりです。
外部ソリューションとの連携とともに、LINE WORKS上で動くミニアプリを開発する「WOFF(WORKS Front-end Framework)」という機能もあります。プラットフォーマーと言うとおこがましいですが、こうした機能を活用してもらいながら、フロントラインで活躍する従業員のあらゆる業務をLINE WORKS上で完結可能にすることを目指しています。
- マルチプロダクトで第2章に
- 業界・業種に特化する
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