KeyPerson

データで顧客の意思決定を支援する

SAS Institute Japan 代表取締役社長

手島主税

取材・文/大向琴音 撮影/大星直輝

2023/07/24 09:00

手島主税

週刊BCN 2023年07月24日vol.1978掲載

 アナリティクスのソリューションを提供するSAS Institute Japan(SAS Japan)は変革の時期を迎えている。時代と技術の変化が加速し、データの重要性がより高まっているからだ。今年4月にトップに就任した手島主税社長は、顧客基盤の拡大やパートナー戦略の再定義などに取り組み、さらなる成長に向けた土台づくりに力を入れる考え。データによって「お客様に寄り添い、意思決定につながる力を提供する」と意気込んでいる。
(取材・文/大向琴音  写真/大星直輝)

多様化は一種のパラダイムシフト

──SASにはどのような歴史や特徴があると考えていますか。

 SASは46年の歴史がある会社です。今や当たり前となったAIやアナリティクスと呼ばれるような技術の根底にあるアルゴリズムなどに長年チャレンジしてきているという意味では、オリジンの企業と言っても過言ではありません。データをどうやって入手するか、どうやって作り出して、どうやって活用するかというデータモデリングで長年、注目されてきましたが、時代やテクノロジーが大きく変わり、現在はお客様に寄り添って意思決定につながる力を提供するというところまでが会社の指針になっています。

──時代と技術の変化について、詳しく教えてください。

 さまざまな物事において、昔の常識や習慣が変化し、新型コロナ禍によってその変化が一層加速しました。例えば、別の国にいる人とコラボレーションするためには出張しなければなりませんでしたが、今ではリモートという手段も選べるようになりました。技術の進化によって、あらゆるものの選択肢が増えています。

 常識や習慣が変わり、選択肢が増加したことで、(社会全体に)否応なしに多様化の流れが訪れています。多様化は大変なスピードで進んでいますが、これは一種のパラダイムシフトだと思っています。企業の生命線となる経営判断に必要なデータに関しても、世の中に多様な情報があふれています。正解を判断するのが非常に難しくなってきており、経営の難易度が圧倒的に高くなっています。

──データ活用において、日本固有の課題はありますか。

 経営に使うデータモデリングは爆発的に増え、どう判断すればいいか分からなくなったり、「モデリング疲れ」を起こしたりする人たちがたくさん出ています。これは、日本人が真面目であるがゆえに、海外以上に非常に増えてきた課題だといえます。
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外部リンク

SAS Institute Japan=https://www.sas.com/ja_jp/