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特定業種の市場で成長率ナンバーワンを目指す
ブラザー販売 代表取締役社長
安井宏一
取材・文/安藤章司 撮影/大星直輝
2023/05/15 09:00
週刊BCN 2023年05月15日vol.1968掲載
(取材・文/安藤章司 写真/大星直輝)
ソリューション販売にも注力
──4月1日付でブラザー販売の社長に就任するとともに、ブラザー工業のグループ執行役員を兼務しています。まずは足元の経営方針について話してください。当社は、ブラザー工業グループの製品のうち、プリンタや家庭用ミシンの国内販売を担っています。グループ全体では、ほかにも産業機械や工業用ミシン、通信カラオケ機器など幅広く手がけていますが、それらはほかの販社や販路で販売しています。
コロナ禍を経て、とりわけ一般オフィスでの業務のデジタル化、ペーパーレス化が進んだことから、オフィス向けのトナーやインクといった消耗品の市場の成熟度が一段と高まったとみています。一方で小売店舗や医療、製造の現場で使うプリンティング需要は底堅く推移しており、そうした用途に向けた販売に力を入れていく方針です。
当社の強みは、レーザープリンタやインクジェット、ラベル、モバイル、熱転写、複合機、布に印刷するガーメントプリンタに至るまで、フルラインナップで技術を持っていることです。これをいかにユーザーに適したかたちで届けて、特定業種の市場で成長率ナンバーワンを実現するかが腕の見せどころです。
──特定業種はどのように想定していますか。
製造物流、小売、医療、金融の四つを重点業種に位置づけています。例えば工場や倉庫の整理のためにバーコードを印刷する用途では、生産管理や倉庫管理のシステムと連動する仕組みを構築したり、金融業の集金業務用の端末にモバイルプリンタのエンジンを組み込んだりといったケースを想定しています。
医療や小売向けも同様で、プリンタ単品の“箱売り”だけでなく、業務システムとの連動のほか、他社機器に組み込むソリューションを切り口とした売り方に力を入れます。そのためにSIerなど当該分野のソリューションに長けたベンダーとの協業強化を進める方針です。
──製品を各業種向けにカスタマイズしてソリューション売りを拡大する際には、製造元のブラザー工業ともより密な連携が求められそうです。
メーカーの協力が不可欠な部分が増えるのは間違いありません。この点については、ブラザー工業とは以前から密接な連携をとっていますし、当社もソリューション案件の規模の拡大によって、それなりの台数を扱えるようになっています。製販を担う会社が、互いにはっきりモノが言い合える関係をより深めていきます。
- 「ミシン一筋」の経験を生かす
- データ分析基盤の構築を推進
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