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ビジネスプロセスを変革し、DX推進の柱になる

ServiceNow Japan 執行役員社長

鈴木正敏

取材・文/大畑直悠 撮影/大星直輝

2023/04/10 09:00

鈴木正敏

週刊BCN 2023年04月10日vol.1964掲載

 米ServiceNow(サービスナウ)の日本法人、ServiceNow Japanは、2023年度から本社直轄の事業体に昇格し、国内市場に根差した製品戦略、パートナー戦略を進めている。今年1月に新社長に就任した鈴木正敏氏は、さまざまなビジネスプロセスを変革、効率化する同社のプラットフォームの価値を訴求し、「企業がDXを推進する上での柱となる」と意気込む。製造、金融、公共領域での業界特化ビジネスの推進により、さらなる成長を狙う。
(取材・文/大畑直悠  写真/大星直輝)

SoEはIT業界のダイナミズムの中心

―― 1月5日付で日本法人の新社長に就任されました。入社以前は、サービスナウにどのような印象をお持ちでしたか。

 サービスナウは広範なプロダクトのポートフォリオを持っており、SoE(システムオブエンゲージメント)の領域では、他社に比べ頭一つ二つ抜けていると思っていました。業界を見渡すと、アプリケーションやインフラなど、領域ごとに地位を確立しているベンダーはいますが、サービスナウが提供する、さまざまなアプリケーションやワークフローをつないでいくような領域では、やるべきことが多く残っており、ここはIT業界のダイナミズムの中心ではないかと思います。

 サービスナウの特徴はITサービスマネジメントだけではなく、CX(顧客体験)やEX(従業員体験)といった領域のワークフローや、ノーコード/ローコードツール、業種・業務別のソリューションなど、広範なポートフォリオをシングルプラットフォームで提供していることです。現在もプロダクトを拡充していますが、それらを一つのプラットフォームで管理できることは、大きな強みになると考えています。

―― ビジネスの状況はいかがですか。

 サービスナウは比較的新しいプレイヤーではありますが、グローバルでは17年度から22年度までの年平均成長率が32%と非常に高く、昨年度の売り上げは72億4500万ドルでした。すでにキャズムは超えたと認識しています。

 日本法人も堅調に成長できており、昨年度は幅広い業種・業態の新規顧客を獲得できました。EX・CX領域で活用する顧客が増加したことも成長の要因になっています。また、プラットフォームの価値を生かした大型契約も増加しており、今後も顧客がDXを進める上での主たる柱となり、支援を加速していきたいです。

 こうした状況を踏まえ、日本法人は本年度から米本社直轄の独立採算制に昇格しました。日本法人が設立されて10年となりますが、米本社からは、日本市場にはまだまだポテンシャルがあるとして、大きく期待されています。そのため、どのような組織体制を作り、投資していくべきかが本社を巻き込んだ議論となり、従来のアジア太平洋地域の一市場という位置づけから、本社直轄の独立したリージョンとすることで、中長期的に日本に根差した会社にしていこうということになりました。

 独立採算制に移行したことで、これまでより裁量権を得られますので、意思決定や施策の遂行をスピーディーにできます。加えて、日本市場の顧客やパートナーの声を本社に届けやすくなりますので、カスタマー/パートナーサクセスにもつながると考えています。
この記事の続き >>
  • 業種業界特化型の提案を強化
  • プラットフォームとしての価値を訴求

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