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新しいDCと特色的なビジネスで成長へ
オプテージ 代表取締役社長
名部正彦
取材・文/安藤章司 撮影/大星直輝
2023/04/03 09:00
週刊BCN 2023年04月03日vol.1963掲載
(取材・文/安藤章司 写真/大星直輝)
新しいDCは「従来とは役割が異なる」
──2026年1月に新しいDCとなる「オプテージ曽根崎データセンター」の運用を大阪市内で始める予定となっています。まずその狙いからお話していただけますか。新しいDCは、主要クラウドベンダーやインターネット主要回線への接続点が集中している大阪・堂島エリアや心斎橋エリアから3キロメートル以内の立地となっており、典型的な都市型です。現在稼働している既存のDCは四つありますが、どちらかといえばサーバーを預かったり、貸し出したりするホスティング/ハウジングのサービスが中心でした。新しいDCは主要クラウドやSaaSへの接続性を重視しており、従来とは役割が異なります。
ユーザー企業は、重要なデータを運用するサーバーはオンプレミス方式で手元に置きつつも、便利なクラウドやSaaSも活用したいという需要が大きい。新しいDCは接続性を重視する設計にしていることから、オンプレミスとクラウド/SaaSを一体的に運用したいとするユーザー企業の需要を満たせると自負しています。
──大阪のDCは、首都圏のバックアップとして活用されるケースが多い印象です。
確かに事業継続計画(BCP)の一環で大阪DCを使うケースは多いですが、新しいDCでは、クラウドやインターネットへの接続点としての役割をより大きくしたことも狙いの一つです。通信の交換拠点となる巨大なハブ機構は、国内に何箇所も必要となるわけではありませんので、その一翼を大阪地区で担っていきたい。西日本全体の通信需要を呼び込み、クラウドやインターネットへの接続の集積地として機能させることで、西日本地区のビジネスインフラの強化と、東京に一極集中するリスクの分散の両方の役割を担っていきたいと考えています。
──関西電力グループのオプテージは、通信サービスを主体としたケイ・オプティコムと、SIerの関電システムソリューションズ(現関電システムズ)の外販事業などを2019年に統合して発足していますが、足元のビジネス規模はどのくらいですか。
当社は関電グループの情報通信事業セグメントに属しており、23年3月期の同セグメントのグループ外に向けた売上高は前年度比7.3%増の2260億円の見込みです。同セグメントに属するグループ会社は数社ありますが、外販を主力としているのは当社のみですので、大部分を当社の売り上げが占めていると受け取っていただいて構いません。
当社の売上高の内訳は、固定光回線サービスの「eo光(イオヒカリ)」、MVNOの携帯電話サービスの「mineo(マイネオ)」といった個人向けのサービスが半分余り、企業向けITビジネスが半分弱を占めるイメージです。コロナ禍の約3年を振り返ると、リモートワークへの対応をはじめとする緊急避難的な対策に後押しされるかたちで、回線サービスや業務デジタル化の需要が大きく伸びました。
- ホームセキュリティやIoTに注力
- 3度目の赴任でトップに就任
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