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データ主導型のビジネス変革を支援

インフォマティカ・ジャパン 代表取締役社長

渡邉俊一

取材・文/大蔵大輔 撮影/大星直輝

2023/02/13 09:00

渡邉俊一

週刊BCN 2023年02月13日vol.1957掲載

 企業のDXを支援していくためには、ITベンダー自身もこれまでと大きく変わっていく必要がある。それを実践して成功を収めているのが、米Informatica(インフォマティカ)だ。老舗企業としてデータ統合ツール「PowerCenter」を主力製品としていたのは過去の話で、現在はクラウドネイティブのデータマネジメントソリューションを磨き上げ、グローバルで5000社以上の顧客のデータ主導型ビジネス変革を支援している。2022年7月に日本法人社長に就任した渡邉俊一氏は、新たなインフォマティカのイメージを浸透させるために三つの方針を打ち出している。
(取材・文/大蔵大輔  写真/大星直輝)

既存イメージ脱却のための三つの方針

――22年7月に日本法人の社長に就任されました。現在のインフォマティカの状況をどのように分析していますか。

 当社は「PowerCenter」というETL(Extract/Transform/Load)ツールをオンプレミスで販売する会社でしたが、この10年間で「DX」「データドリブン経営」「クラウド」の観点から大きくビジネスをトランスフォームしました。ビジネスの変革は“できあがりつつある段階”と考えており、直近のプロジェクトに関しては、ほとんどがクラウドベースで動いています。ただし、当社は日本で20年にわたってビジネスを展開しているので、昔からご利用いただいているお客様の中にはまだオンプレミスを使っている企業もあります。こうしたお客様に対してはパートナーと一緒にクラウド移行のプログラムを紹介し、支援しているところです。

――新社長としてどのような方針を打ち出していますか。

 社長に就任してすぐにAPJ(Asia Pacific Japan)のリーダーと日本のスタッフにビジョンとして共有したことが三つあります。それが「カスタマーファースト」「バリューセリング」「ブランドアウェアネス」です。カスタマーファーストは、当社自身がお客様の方針を深く理解しようということです。従来はよくも悪くもパートナーに頼りすぎていました。PowerCenterはインプリメントからサポートまで一貫してパートナーにお任せすることが多かったのですが、データマネジメントソリューションを提供していく上ではよりお客様に寄り添う必要があります。

 次にバリューセリングです。「インフォマティカ=Power
Center」というイメージはいまだに強く、クラウドベースのソリューションに切り替わってきているということがまだ十分にお客様に伝わっていません。そこでもう製品のスペックを説明する売り方はやめようよと。当社がクラウドベースでどんな価値を提供していけるのかをアピールする方向に変えていきましょうと話しています。

 最後にブランドアウェアネスです。これはバリューセリングにも関係するところですが、インフォマティカが「データマネジメント全体を網羅する会社に変わっている」という新しいブランドイメージの発信を強化していきましょうと伝えました。強調したのは、これは特定部門の仕事ではないということです。全ての社員がことあるごとに外部に伝えていくべきメッセージとして周知しました。
この記事の続き >>
  • データのステークホルダーは全部門 データマネジメントを包括したソリューション提供でトランザクションは増加
  • 顧客、パートナーと目指すデータの民主化

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外部リンク

インフォマティカ・ジャパン=https://www.informatica.com/jp/