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「ダイバーシティ」と「技術×業界特化」で、さらなる高みへ

アバナード 代表取締役

鈴木淳一

取材・文/藤岡堯 撮影/大星直輝

2023/02/06 09:00

鈴木淳一

週刊BCN 2023年02月06日vol.1956掲載

 アバナードのビジネスが好調だ。FY(会計年度)2022(21年9月~22年8月)は、新型コロナ禍におけるデジタル変革の需要拡大を追い風に過去最高益を記録するなど、大きく飛躍。このタイミングで代表取締役のバトンを受けた鈴木淳一氏は、社内のダイバーシティを高めるとともに、すでに強みとしている技術力に業界特化の知見を組み合わせ、さらなる高みを目指す考えだ。
(取材・文/藤岡 堯  写真/大星直輝)

──代表取締役に就任されて約4カ月が過ぎました。

 この数カ月、私が何を考え、何をしようとしているか、という点をお客様や内部のメンバーに伝えることに多くの時間を割いてきました。同時に、お客様や社員がアバナードという会社に何を求めているのかということも集めました。私はずっとクラウドビジネスの責任者を務めてきましたが、ERPやワークプレース系のソリューションの現場の意見も聞き、何をどのように進めていけばいいか、しっかり理解したいと考えています。

 その結果として、新たなお客様や同業他社の皆さんと、新しい協業の仕組みのようなお話も出ています。特に同業の皆さんと話すと、やはり「日本のDXをもっと加速させなきゃいけないよね」という部分で思いが一致します。どこのベンダーが勝つとか負けるとかではなく、われわれが本当に一丸となって、日本のビジネスをもっと加速させていく必要があると感じているところです。

──FY2022は過去最高益を記録したとのことですが、要因はどのように考えていますか。

 新型コロナ禍で一気に進んだクラウドへのトランスフォーメーション、リモートワークに対応する基幹システム・業務システム(の整備)、そしてセキュリティの文脈も含めたワークプレースの刷新が要因になっています。従来の日本企業にとって比較的取り組みが遅れていた領域であり、急ピッチで進めなければならないこともあって、需要は急激に伸びています。

 加えて、企業変革の観点で言いますと、これからは社員一人一人が、DXを他人事ではなく自分で取り組まなければなりません。ローコード、ノーコードでアプリケーションを作り、自分の生産性を上げていく。これには意識改革が当然必要であり「IT部門がやってくれるよね」ではなく、自分でDXを実現する必要があります。われわれはお客様と一緒にセンターオブエクセレンスをつくり、社内の啓発を進めており、この部分での声掛けが非常に多く寄せられたことも好業績につながりました。

 FY23は22年9月に始まりましたが、クラウド、メインフレーム(のモダナイズ)、ERPの三つに関しては、全く人手が足りていない状況が続いています。少なくとも国内では採用活動を進めていますが、案件のほうがはるかに多い状況です。
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外部リンク

アバナード=http://www.avanade.com/jp/