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中小向けITビジネスでパートナーとの協業を深化
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン 取締役社長
旗生泰一
取材・文/安藤章司 撮影/大星直輝
2022/09/12 09:00
週刊BCN 2022年09月12日vol.1938掲載
(取材・文/安藤章司 写真/大星直輝)
DXライブラリーが100種類超える
――富士フイルムBIジャパン設立から1年余りと短い期間での社長交代となりますが、どういった経緯でしょうか。当社は、旧富士ゼロックス(現富士フイルムビジネスイノベーション)の国内営業部門と、国内のすべての販売子会社31社などを統合し、2021年4月1日付で設立した会社です。立ち上げに当たっては、初代社長の阪本(阪本雅司・現会長)とともに数年にわたって準備を進め、新体制が軌道に乗り始めたタイミングでトップを引き継ぐことになりました。外から見ると「なぜ設立わずか1年余りで交代なのか」と疑問に思われるかも知れませんが、社内的には準備期間から数えて一区切りついたタイミングなのです。
――今年5月に発表した中堅・中小企業向けITソリューション体系のDXライブラリーは、阪本会長が強力に推し進めてきた印象を受けました。
DXライブラリーは、全国の販売会社を統合したことで実現したITソリューション体系です。それまでは全国の販売子会社がそれぞれグループウェアや文書管理といったITソリューションを体系化していましたが、DXライブラリーは全国一律でメニュー化しました。建設、製造、医療、福祉の重点ターゲット4業種を定め、直近で103種類のソリューションメニューに拡充しています。
ソリューションは、売れ筋の業務ソフトや文書管理、SaaS商材から構成され、一部は富士フイルムBIの複合機をはじめとするデバイスとも連携しています。業種・業務に焦点を当てて、全国規模で展開できる体制が整ったという意味でも、富士フイルムBIジャパンの方向性が明確になり、このタイミングで私に経営のかじ取りが任させることになったと受け取っています。
ちなみに、阪本は今、当社会長と富士フイルムBI本体の専務を兼務し、今年7月1日付で新設したITソリューション事業を専任で担うビジネスソリューションサービス事業本部の本部長にも就いています。この本部で国内外の市場に向けてITソリューション系の商材を開発し、当社が国内向けの販売を担う構図です。阪本とは富士フイルムBIジャパンの立ち上げをともに進めてきた間柄ということもあり、意思疎通がとてもスムーズにできていると感じています。
――DXライブラリーの投入によってITソリューション事業がどのくらい伸びる見込みですか。
富士フイルムBIジャパン個別の売り上げは開示していないのですが、持ち株の富士フイルムホールディングスグループ全体のビジネスソリューション事業セグメントの本年度(2023年3月期)売上高は前年度比9.4%増の2800億円を見込んでいます。これは海外でのITソリューション事業を含めての数字であり、当社はこのうち国内のITソリューション事業の成長の一翼を担っています。
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外部リンク
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン=https://www.fujifilm.com/fb/company/fbj