KeyPerson
人と組織の働き方を変革する
Box Japan 社長執行役員
佐藤範之
取材・文/日高 彰、堀 茜 撮影/大星直輝
2025/04/21 09:00

週刊BCN 2025年04月21日vol.2056掲載
(取材/日高 彰 文/堀 茜 写真/大星直輝)
100%間接販売で高成長
――2月に社長に就任されました。Box Japanでのキャリアはだいぶ長いですね。外資ベンダーで日本法人の市場開拓に携わりたいと思って転職し、日本法人立ち上げから間もない2014年に入社しました。私のキャリアで5社目ですが、10年以上勤めているのは初めてです。当社は日本進出以来成長を続けており、社員数名の頃から仲間がたくさん増え、とてもやりがいを感じています。
――FY(会計年度)2025の日本法人の売り上げは、グローバルの23%を占めます。なぜこれほど日本市場で広がっているのでしょうか。
よく聞かれるので、いろいろ分析していますが、一番大きいのは(販売の)パートナーモデルです。日本法人開設当初から100%間接販売の方針を取っています。外資のSaaSベンダーで多いのは、最初はエンタープライズ向けに直販でシェアを伸ばし、成長が鈍ってきたら間接販売にかじを切るというパターンです。しかし、それではパートナーのやる気を引き出しきれません。パートナーと一緒にエンタープライズを攻めつつ、中堅・中小も開拓したことで、市場全体にアプローチできていることが大きいです。100%間接販売によって、パートナーの投資意欲も呼び起こせています。300社のパートナーと市場に向き合っていることが、大きな成長につながっているのでしょう。
――間接販売に振り切るのは日本法人独自の戦略なのでしょうか。
そうです。そもそもIT人材の7割がパートナー側にいる状況や代理店モデルなど日本の特性について、米国本
社は理解が浅いので、前任の古市(古市克典・現会長)が決めました。当社の商材を導入してもらうには(ユーザーの)IT部門がキーになり、IT部門との関係性が強いのは代理店なので、代理店を仲間にしたほうがうまくいくという考えをぶれずに貫いてきました。米国では直販が当たり前なのですが、今パートナーモデルを実装しようとしていて、日本がどうやってうまくいったのかということを米国本社が逆輸入している段階です。
――古市会長からバトンを引き継いで、どう会社を率いていきますか。
パートナーモデルは、今後も戦略の軸で変わらない要素です。古市から受け継いだ経営基盤、カルチャーなども含めて、良いものはより磨いていきます。変えていく部分もおのずと出てくるとは思いますが、これまで市場でフォーカスしてきたセグメントを、私の代でさらに広げていく際には、変えるというよりもアジャストする必要があると考えています。
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