KeyPerson
「HENNGE One」が目指すのはテクノロジーの解放
HENNGE 代表取締役社長
小椋一宏
取材・文/安藤章司 撮影/松嶋優子
2021/07/16 09:00
週刊BCN 2021年07月12日vol.1882掲載
IDaaSで一躍国内トップクラスに
――HENNGE Oneのユーザーが右肩上がりで増えているそうですね。この上期(2020年10月-21年3月)は前年同期比でユーザー企業数が265社増えて計1800社を超えました。シングルサインオンの導入は業種業態を問わず拡大していて、エンドユーザーは200万人を超える規模になっています。当社全体の連結売上高で見ても、HENNGE Oneの利用者数の増加に押し上げられるかたちで今年度(21年9月期)連結売上高は前年度比16.6%増の48億円に伸びる見込みです。
――やはりコロナ禍でのリモートワークの広がりによるSaaSアプリ利用数の増加が、HENNGE Oneの成長を後押ししている最大の要因でしょうか。
そうですね。この1年余りを振り返ってみると、リモートワークに対応するため多くの企業でSaaSアプリを使うようになりました。表計算や文書作成、電子メール、営業支援、顧客管理、グループウェア、名刺管理、ビデオ会議、チャット、チームワーク支援、経費精算、ワークフロー、オンラインストレージなど、ざっと挙げただけで10種類は優に超えます。ビデオ会議だけを取り上げても「Zoom」「Teams」「Webex」といった選択肢が多くあり、それぞれIDとパスワードが必要となります。
しかし実態は、IDやパスワードを管理しきれなくなって、複数の異なるSaaSアプリのパスワードを同じにしたり、紙に書き出したりして情報セキュリティ強度が下がっているのではないでしょうか。
当社のHENNGE Oneを使えば、一つのID・パスワードでほぼ全てのSaaSアプリにログインできるようになります。といっても実際にはID・パスワードを使うことなく、スマホと連携した認証や、承認された端末からしか接続できないようにする多要素認証を行うことで、安全性と利便性の両方を高められます。閲覧のみ許可する専用の業務用ブラウザーを使ってファイルをダウンロードできなくするといった制御も可能です。
――確かに便利ですね。ジャンルとしてはIDaaS(ID as a Service)に属するものでしょうか。
ID・パスワードを利用者自身が管理するのではなく、集中的に管理し、それをサービスとして提供するHENNGE Oneは、今やIDaaS市場の有力製品として認知してもらっていると自負しています。直近では170種類余りのメジャーなSaaSアプリへのログインに対応しており、IDaaSとして国内トップクラスのシェアを獲得するまで成長しています。
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