KeyPerson
大手ITベンダーの採用で 「SAFe」の本格普及に拍車
Scaled Agile-Japan カントリーマネージャー
古場達朗
取材・文/安藤章司 撮影/松嶋優子
2021/04/02 09:00
週刊BCN 2021年03月29日vol.1868掲載
組織全体をアジャイル化する
――NTTデータや富士通、TISなどSIer、ITベンダー6社がアジャイル開発の枠組みであるSAFeを採用し、国内でのビジネスが本格的に立ち上がっています。国内ではSAFeの普及促進に向けてようやく軌道に乗り始めたところです。これからビジネスパートナーの皆さんと力を合わせて、企業向けアジャイル開発フレームワークの「デファクトスタンダード」と言われるよう広く根づかせていきたい。
SAFeの開発元の米国Scaled Agileが設立されたのは2011年ですが、私は日本法人の立ち上げのタイミングの19年にカントリーマネージャー(実質的な日本法人社長)の仕事を引き受けました。当時、SAFeコミュニティー活動の第1回目の会合を開いたときに集まってくださった有志の皆さんは26人。そこから回を重ねるごとに参加メンバーが増えて、直近では550人を超えています。
――ベンダーやユーザー企業から見て、SAFeのどのあたりが評価されているのでしょうか。
SAFeの特徴でもあるのですが、ソフトウェアの開発方法や技法だけではなく、企業組織の在り方や変革を推進するキーマンの存在に深く踏み込んでいる点が評価されています。アジャイル開発は、先進的なITを駆使して企業のDXを行う上で非常に有効な開発手法ですが、ビジネスそのものの変革を決断するのは経営者しかできない。SAFeは経営を判断する立場にある経営者と、新しいビジネスを興して実際にそのビジネスを担当するキーマンの研修を重視したつくりになっています。
新しいビジネスを立ち上げる、あるいは既存ビジネスを転換するような動きをする場合、まずはめぼしい事業をいくつか選び、小さく始めます。その後、市場動向や競合他社の動きを見ながら次の成長の柱を見定め、一気に投資を加速させる。これを短期間で繰り返せるよう、ITの仕組みも柔軟に素早く変えていく。DXを成功させ、利益を手にするには、経営者とビジネス変革の担当キーマンが一体となって動き、かつITがそれにぴったり追随しなければなりません。SAFeは経営者からビジネス担当キーマン、実際にソフト開発に当たるリーダーがどう動くべきなのかを体系化したものです。
続きは「週刊BCN+会員」のみ
ご覧になれます。
(登録無料:所要時間1分程度)
新規会員登録はこちら(登録無料) ログイン会員特典
- 注目のキーパーソンへのインタビューや市場を深掘りした解説・特集など毎週更新される会員限定記事が読み放題!
- メールマガジンを毎日配信(土日祝をのぞく)
- イベント・セミナー情報の告知が可能(登録および更新)
SIerをはじめ、ITベンダーが読者の多くを占める「週刊BCN+」が集客をサポートします。 - 企業向けIT製品の導入事例情報の詳細PDFデータを何件でもダウンロードし放題!
- 1