KeyPerson

テクノロジーだけでなくカルチャーも含めてDXを提供する

レッドハット 代表取締役社長

岡 玄樹

取材・文/日高彰、木村春生 撮影/松嶋優子

2021/02/12 09:00

岡 玄樹

週刊BCN 2021年02月08日vol.1861掲載

 今年1月に日本マイクロソフトのCOOから代表取締役社長に就任した岡玄樹氏。プロプライエタリからオープンソースへと正反対の陣営への移籍となるが、背景にはオープンソースはイノベーションの源泉という強い思いがあった。今後10年は、オープンハイブリッドクラウドが主流となり、その先もレッドハットが生み出すだろうと語る同氏は、最重要と位置付ける「OpenShift」をどのように日本市場へ浸透させていくのだろうか。
 

内向け、外向けの双方の
DXソリューションを持つ

――投資銀行、そしてコンサルティング会社でキャリアを積まれ、その後事業会社へ移られてからはずっとIT業界で経営の仕事をされていますね。

 IT業界へ来たのは、コンサルティングで最後に担当したお客様であるソフトバンクグループの、当時の幹部であったニケシュ・アローラ氏に誘われたことが直接のきっかけです。この業界の魅力は大きく二つあります。まず、スピード感が他業界とは比較にならないこと。もう一つは、テクノロジーを工夫することで事業を創り出すことができることです。海外生活が長いと、日本への想いが強くなりますが、日本企業は周りからは改革に時間がかかると思われている。その時間軸を短縮するにはテクノロジー無くしてあり得ないということも、この業界に居続けている理由です。

――直前には、日本マイクロソフトのCOOとして日本事業を統括されていました。Azureの成長を見届けるという選択肢もあったと思いますが、なぜレッドハットに。

 サティア・ナデラCEOの就任後、マイクロソフトはカルチャー・トランスフォーメーション(企業文化の変革)の真最中にあります。私自身のテーマは、中に入って変革を自分で経験することでしたので、マイクロソフトに飛び込んで多くの変革を見てきましたが、次第に自分の主導でカルチャー・トランスフォーメーションを起こしたいという想いが強くなりました。また今後、クラウドのマルチ利用が進む中で、ベンダーロックインから遠いところにいるレッドハットに伸びしろの大きさを感じましたし、他の外資系企業に比べ日本法人の存在感が大きいことにも親近感を覚えました。

――一昔前なら、マイクロソフトからレッドハットへの転職は、正反対の陣営への移籍に映ったと思いますが、オープンソースの文化やトレンドをどう見られていますか。

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外部リンク

レッドハット=http://www.jp.redhat.com/