Special Issue
litl 顧客のDX推進を支援するIT企業が理解すべき五つの課題 クリアするための解決策とは
2025/02/27 09:00
週刊BCN 2025年02月24日vol.2048掲載

代表取締役
小松大介氏
DXに取り組む企業は年々増えている。しかし、小松氏が示した調査資料によれば、DX市場の規模は2030年度に8兆円を超えると予測されるものの、十分な成果を得ている企業は10%未満にとどまるという。そこで求められるのが、市場拡大と成果獲得のギャップを埋めていくこと。小松氏は、「DX推進を支援するIT企業は、さまざまな成功事例の背後にある課題と解決策を理解してほしい」と促した。
例えば、「ビジョンと目標が不明確」という課題には「明確なDXロードマップを提示する」という解決策がある。「経営層を巻き込むような提案をして全社目標を設定してもらい、他社の成功事例を社内で共有してもらう」(小松氏)のも目標明確化には有効だ。
また、「予算とリソースの不足」が課題になることも多い。このようなケースに適するのは、スモールスタートの提案をするとともに、柔軟な利用料金プランを提示すること。経営層にROI(費用対効果)を示せば予算を獲得しやすいかもしれない。
あるいは、従来のやり方に慣れている現場の抵抗によってDXが進まないこともある。解決策として小松氏が挙げたのは「現場目線のメリットを強調」「段階的導入の提案」「他社事例の共有」の3点。「現場の課題を解決できることを説明し、小さな成功を積み重ねていく道筋を示し、DX化に成功した他社のやり方を紹介する」(小松氏)のである。
場合によっては、現行システムが老朽化・複雑化しているためにDXを推進できないこともある。このようなケースでは、段階的なシステム移行計画を提案して、その中で現行システムとの互換性を強調するのが良策。移行への不安が課題となっているのなら、期間限定のトライアル(試用)を提示してもよいだろう。
このほか、DX推進に取りかかってはみたものの、推進プロジェクトがうまく進んでいない企業もある。プロジェクトの明確な運営方針がなかったり、成功判定の基準があいまいだったりすると、途中で方向性がぶれてしまうのだ。「そのような顧客にはプロジェクト管理ツールの導入を提案するとともに、ゴールを初期、中間、最終と段階別に設けてもらうとよい」と小松氏。ヒアリングなどの支援を提供して、KGIやKPIなどの成功判定基準を決めてもらうのもDX推進に効き目があるという。
このような課題と解決策を分かっているIT企業が伴走型の支援を提供すれば、顧客のDX推進は着実に進むはず。IT企業にとっても、DX関連の売上を伸ばす効果が期待できることだろう。
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