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RICOH Smart HuddleとZoom製品の連携が実現する「これからのオフィス」と「“はたらく”歓び」

2025/01/30 09:00

 リコージャパンは現在「RICOH Smart Huddle」というコンセプトのもと、ハイブリッドな働き方に対応したワークプレイス環境の構築を支援するサービスを展開している。このRICOH Smart Huddleを具現化するにあたって重要な役割を担っているのがZoomのコミュニケーション製品群だ。両社が実現する新しい働き方について、リコージャパン デジタルサービス企画本部 スマートコミュニケーション企画センターの原田尚センター長と、ZVC JAPANの北原祐司執行役員 本部長に聞いた。

デジタルとファシリティ、導入までのワンストップサービス「RICOH Smart Huddle」

 コロナ禍でのリモートワーク勤務を経て人々の価値観や働き方に変化が生じ、それに合わせる形でオフィスに求められる役割も変わりつつある。これからのオフィスについて原田センター長は「現在国内の企業では労働者の確保が難しく、人的資本経営が最重要視されている。そこで企業が社員に投資をする際には、まずはウェルビーイングな働き方の実現、つまり働きやすいワークプレイス環境の構築が必要だ」と説明する。

 そのような社会情勢の中、1970年代からは企業に対してOAやITによるワークスタイル変革を支援してきたリコージャパンが新たなオフィス環境のあり方として2023年から提唱しているコンセプトが「RICOH Smart Huddle」だ。これにはウェルビーイングをはじめとした、これからのオフィスに求められる要素が含まれており、「デジタルサービス」と「ワークプレイスデザイン」を掛け合わせ、各企業にとって最適なワークスペースを構築していく。

 「RICOH Smart Huddleは、スマートな働き方を実現する社内インフラや柔軟な会議スタイル、フリーアドレス環境で働く際に失われがちな出会いの演出など、これからの働き方に求められる7つのスタイルが用意され、それぞれに必要なデジタルサービスとファシリティ製品もラインアップされている。オフィスリニューアルの際には、不動産仲介からプロジェクト計画、設計・デザイン、内装工事、什器・ICT機器の導入、そして引っ越しからその後の運用まで、リコージャパンがワンストップでサービスを提供可能だ」(原田センター長)
 
(写真右)
リコージャパン
原田尚
デジタルサービス企画本部 スマートコミュニケーション企画センター センター長
(写真左)
ZVC JAPAN
北原裕司
執行役員 本部長

2つのキープロダクトがZoom Rooms認証を取得

 そのRICOH Smart Huddleの世界観を裏支えするのが、Zoomによって提供される製品群である。働く場所や時間を自由に選択できるABW(アクティビティベースドワーキング)、そして人と人とのつながりや柔軟なコミュニケーションを実現する際に、ZoomのUCaaS(統合的なコミュニケーションプラットフォーム)は欠かせない要素だ。昨年9月にはキープロダクトであるインタラクティブホワイトボード「RICOH Collaboration Board」にZoomのビデオ会議システム「Zoom Rooms」が搭載され、Web会議用の360度カメラ付きマイクスピーカー「RICOH Meeting 360 V2」と併せてZoom Rooms認証を取得するなど、両社間での製品連携も強化している。

 製品連携のメリットについて北原執行役員は「ハイブリッドワークでの会議は、オフィスとリモートそれぞれのメンバーが同じ体験をできることが求められる。手書きのホワイトボードを使うとリモートの参加者が取り残されるが、リコーのコラボレーションボードなら会議室やコラボレーションスペースに設置されたホワイトボード上でZoom Workplaceを操作可能で、リモート参加者もオフィスにいる人たちと同じ体験ができるようになる」と説明する。

 RICOH Collaboration Boardの展開にあたっては、リコージャパンが全国に持つリソースを使い、ハードウェアの取り付けや保守サポートを実施可能だ。「Zoomを利用する際にはハードウェアとの接点が存在し、そこにこそ当社の強みがある。複合機メンテナンスを手掛けてきたカスタマーエンジニアをリスキリングし、従来の業務にプラスして新しい商材への対応も加速させていく」と原田センター長は語る。

追加料金のかからないAIで中小企業を底上げ

 RICOH Smart Huddleを通じたワークプレイス変革には、Zoom製品の進化に伴う働き方の高度化も含まれている。Zoomはすでに、従来のミーティング製品から、働く際のコミュニケーション全般を網羅したプラットフォーム製品を経て、現在は生成AI機能の「Zoom AI Companion」をさまざまなソリューションに搭載した“人と人をつなぐAIファーストのプラットフォーム”へと進化を遂げている。ワンプラットフォーム製品であるため、Zoom Workplace上の各機能もAIによって全面的に進化した。そしてそれらのAI機能は、有償プランのユーザーなら追加料金なしで利用できる。

 原田センター長は「当社のお客様は大企業だけでなく中小企業も多い。その際にAI活用にコストがかさむと、投資力のない会社が取り残されてしまう。AIに課金しないというコンセプトは素晴らしい」とZoomの姿勢を評価する。

 ただし、それらのサービスを使いこなすにはトレーニングが必要だ。「リコージャパンのような全国にサポート拠点を展開しているパートナーは、当社にもお客様にも大切な存在になってくる。リコージャパンを通じてお客様のフィードバックを貰いながら、双方向のコミュニケーションで業務での生成AI活用を高度化していける関係性を作っていきたい」と北原執行役員は展望を語る。

 ワークプレイス変革に端を発する両社のパートナーシップは、これからの日本企業のワークスタイルを大きく変え、ひいてはリコーが掲げる「“はたらく”に歓びを」をも具現化していくだろう。
 
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外部リンク

ZVC Japan=https://www.zoom.com/ja

リコージャパン=https://www.ricoh.co.jp/sales/about