Special Issue
SB C&Sが取り組む変革 AIアラウンド AIビジネスの拡大に向けて支援体制強化
2024/12/05 09:00
週刊BCN 2024年12月02日vol.2039 第2部掲載
「AIアラウンド戦略」を推進
クラウド環境でAIを利用する企業が多いが、セキュリティーなどの観点から、大手企業や中心にオンプレミス環境を選択するケースが出てきている。同社は、こうした流れにいち早く対応しており、2023年はGPUサーバーメーカー各社との連携を強化。国内でも高まる需要に迅速に対応して、大きな実績を積み上げた。そして、AIビジネスのさらなる拡大に向けて取り組んでいるのが、AIアラウンド戦略だ。同社の強みである目利き力を生かして、AI インフラ、GPU、ハイパーバイザー、ネットワーク、クラウド、ファシリティー、セキュリティー、ストレージといったプライベートAIを構築する上で必要なプロダクトをそろえている。
伊藤執行役員は「プラベートAIの場合、データセンターのファシリティーをそろえたり、InfiniBand対応のネットワーク機器が必要だったりと、従来とは違う環境が必要となる。AI特有のセキュリティーリスクへの対応も大切だ。そういったことから幅広い製品を用意している」と説明する。
また、ディスリビューターの強みを生かして、例えば、構築したAIとRPA製品を組み合わせた活用方法を提案するといった取り組みも検討しているとする。
“攻め”の活用事例を伝える
販売パートナーとエンドユーザーは、製品はもちろんだが、プライベートAIを構築する技術やノウハウを必要としている。こうした部分では、専任チームによる技術支援を充実させている。取り組みの一つとして、24年、専任チームを中心に全国でセミナーを実施し、多くの参加者でにぎわったという。ほかにも、販売パートナーには実証実験用検証機の貸出しを提供しており、利用依頼も増えている。伊藤執行役員は、「エンドユーザー企業の中では、AIを業務に活用したいが何から取り組めばいいのか分からないという声が少なくない。まずはお客様が実現したいことのストーリーを理解して上で、必要なモノを提案していくのが重要になる」と語る。諸留執行役員は「現状では、業務効率化のためにAIを活用するケースが多いが、経営の中にAIを取り込んでいくのが重要だと考えている。今後は、“攻める”をキーワードに、AI活用の事例を販売パートナー様に伝えていく。日本のIT競争力を上げるためにも、AIの普及に注力する」と宣言する。
万全の体制で「NEXT GIGA」に対応
ハードウェアの領域では、GIGAスクール構想の第2期となる「NEXT GIGA」への取り組みにも積極的に対応している。「Windows」「Chrome OS」「iPadOS」の3OSの端末、キーボードやディスプレイ、MDMなどNEXT GIGAで必要とされる機器をメーカーと協力して、ラインアップを大きく広げたという。9月には、全国の販売パートナーに向けてこれらの製品を紹介するイベントを開催。伊藤執行役員は「実際に手に取って製品を比較してもらえたことで『カタログベースではわからないところまで理解できた』という声をいただくなど非常に好評だった」と手応えを語る。また、製品提供だけでなく、買い取りサービスやセットアップセービスといったサービス面も充実させており、本格的な動きがスタートする来年度に向けて、万全の支援体制を整えている。諸留執行役員は「NEXT GIGAへの取り組みを強化するのは、当社が文教市場に注力するという宣言でもある。教育は未来につながる重要な分野であり、今の小学生が社会に出たときにどれだけIT教育が役立つかを考えながら、販売パートナー様、メーカー様と一緒に真剣に取り組んでいきたい」と抱負を語る。
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