Special Issue

クリエイター向けデスクトップPC「DAIV」導入事例、導入が授業効率を高めて学生満足度の向上に貢献 販売店も安心して導入できるサポート体制に満足

2024/10/22 09:00

 専門学校として岡山県最大級の規模を誇る「専門学校 岡山ビジネスカレッジ(OBC)」は、イラストレーターなどを志望する学生が学ぶコミックイラスト学科において、従来のMac環境を切り替え、マウスコンピューターのクリエイター向けデスクトップPC「DAIV」シリーズを導入した。導入後は授業効率が高まり、学生満足度の向上に貢献しているという。MacからWindows環境への移行の経緯やDAIVシリーズ選定の理由と効果について、販社として同校への導入を主導したヒラノに話を聞いた。

導入の経緯:第一線で活躍する講師の助言で、Windows環境への移行を決断

 「学校法人貝畑学園」は1983年に認可され、OBCを開校。現在、岡山県内に三つのキャンパスを展開している。2002年には「専門学校 岡山ビューティモード」を開校、両校合わせて12学科を展開する。在校生の総数は1090人(24年4月時点)と、専門学校としては岡山県最大級の規模を誇る。

 「当校は業界の現場の声を徹底的に聞いて、そのニーズをカリキュラムに反映させる実践教育に注力していることが大きな特徴」と、岡山ビジネスカレッジの副校長で、広報部部長を兼務する角一秀・理事は語る。

 OBCで、イラストレーターやアニメーター、画像を使ったエンターテインメントの職業を志望する学生を対象にしたカリキュラムを実施しているのが、コミックイラスト学科だ。同学科では24年4月入学の新入生向けに、従来のMac環境から、Windows環境へと全面的に移行し、マウスコンピューターのクリエイター向けデスクトップPCのDAIVシリーズを導入することにした背景について、同学科の学科主任を務める植田雄介氏は次のように説明する。

 導入のきっかけとなったのは、教壇に立つ講師からのアドバイスだった。「講師の方々は、現役の作家としてマンガやアニメ、イラストやCGの業界の第一線で活躍していることから、当校のアドバイザーとして関わっていただいている。彼らから、今やアニメーションやイラストなどクリエイター分野の制作現場でも、MacからWindowsへの移行が進んでいるため、学校現場でも同様の環境を整えるほうが良い」との助言だった。

 実際、授業だけでなく実務の現場で使用されている画像編集などのアプリケーションでは全てWindows版がそろっており、今やMac特有のものではなくなっている。しかも、「価格や保守、メンテナンスの面からも、Windowsのほうがメリットはある」とのアドバイスを受けた。

 角理事は「当校は実践教育に力を入れていることから、時代の流れに合わせて、より実際の現場に近い環境に切り替えていくことが必須だった。そこで23年の春頃から検討をはじめ、夏頃から付き合いのあるヒラノさんに相談した」と振り返る。

 ヒラノは1930年に創業。工作機械、機具・工具、設備機械などの販売を主業務としており、6年ほど前からPC製品の取り扱いをスタートさせた。平野雄一・代表取締役は、システム環境の違いついて「同様のスペックモデルで比較すれば、Windows PCはMacよりコストメリットがある。Macの修理はアップルの工場での対応となるため時間がかかるし、モノの調達でも突然受注停止が発表されることもあるため事前の段取りが変わったり、お客様に迷惑をかけたりするので気を使う商材」と指摘する。システム環境の切り替えは決まったものの、コスト面などから全学年を対象に一気に対応することは難しいため、まず、新入学する現在の1年生を対象にWindows PCへの移行を進めることとした。
 
角一秀
学校法人 貝畑学園
岡山ビジネスカレッジ副校長
広報部部長
理事
 
植田雄介
岡山ビジネスカレッジ
岡山駅西口キャンパス
コミックイラスト学科主任

選定の理由:国産メーカーならではの充実のサポート体制を高く評価

 Windows PCを展開する数多くのメーカーの中で、ヒラノがマウスコンピューターのDAIVシリーズを提案したのは、カタログ上のスペックだけでは判断できないサポートを含めたメリットだった。


 平野代表取締役は「まず、国産PCであること。海外メーカーだと納期に数カ月掛かるケースもある。一方、マウスコンピューターは、調達したいと考えた時、国内製造のため対応が速い。決済後、早くて3日以内の出荷に対応しているモデルもあり、お客様にとっても、われわれ販売店にとってもうれしいこと。しかも、受注生産のBTO(Build To Order)対応のため、お客様の求める仕様に最適な構成を選択でき、無駄なコストが掛からないうえ、充実したサポート体制も見逃せない」と話す。特にサポート体制では、「修理が必要となった場合、72時間(3日)以内を目標に掲げているほか、日本語による24時間365日の電話サポートも、お客様には大きな安心感となっている」と指摘する。

 PCは機械である以上、障害は避けられない。問題はそれに迅速に対応できるかどうかがユーザーにとっては重要だ。例えば、夕方にトラブルが発生して問い合わせしたいと思っても、他社のサポート窓口の多くは時間外で翌日になるため、1日のタイムラグが生じてしまう。

 植田氏は「マウスコンピューターは24時間対応で初動が速く、国内のコールセンターより日本語で対応するので、お客様目線で細かなニュアンスまでくみ取ってくれる。私の経験上、他社は問い合わせに対して、その場では解決できず数日待たされることも多い。一方、マウスコンピューターは、ほぼその場で解決してくれる」と指摘したうえで、「Macの場合は、修理依頼の際に期間の見通しが立たないことがある。特に検定が迫っているという時に限ってトラブルが発生することがある。実際、以前は授業ができなかったほか、検定を翌日に控えている時のトラブルで、延期せざるを得なかったこともあった。今は、いつでも問い合わせできて、迅速に対応してもらえることは大きな安心感につながり、リスクを最小限に抑えられている」と振り返る。
 
平野雄一
ヒラノ
代表取締役

 これまでマウスコンピューターは埼玉SCで日本全国全ての修理サービスを担っていたが、23年11月から広島SC を開設し、近畿/中国/四国/九州/沖縄を含めた西日本エリアのサポート強化に努めている。これにより、修理納期短縮・法人ユーザーの保守強化を目指している。

導入効果:高いパフォーマンスが授業効率を高め、学生の満足度向上に貢献

 OBCは23年秋にヒラノが提案した「DAIV FXシリーズ」31台の採用を決定し、ヒラノは24年2月に納品して設定を実施。以前のiMacと板型のペンタブレット(板タブ)から、DAIV+液晶タブレット(液タブ)へとシステム環境を変更し、4月から新入生は新しい環境で授業を受けている。DAIV FXシリーズは、CPUにインテルCore i7-13700KFを採用、グラフィックにGeForce RTX3070を搭載する(※導入当時のスペック構成。現行モデルスペックとは異なる場合がある)。OSは変更になったが、使用アプリはアドビの「Illustrator」や「Photoshop」「CLIP STUDIO PAINT」などは従来と同様。新1年生が対象のため、操作性などに戸惑いはないという。

 「スペックの向上でアプリの反応が明らかに違うし、液タブとの連動もスムーズ。特に起動が速いので、電源を入れてすぐに作業に入れると学生からも好評だ。以前のMacは、特にアドビソフトで、使用するアプリの構成を最小にしても、マシンのパフォーマンスが追い付かず、フリーズするケースがたびたび発生していたが、DAIVではそれが完全に解消。AI生成機能も含めてサクサク動作するようになった」と植田氏は話す。

 最近は、PhotoshopなどAI生成機能を組み込んだソフトも増えている。それだけPCに大きな負荷が掛かるが、「PCのパフォーマンス問題が解消し、創作の制限がなくなることで授業に対する学生の満足度向上に貢献しているのは確か」と角理事は評価する。

 学生にも感想を聞いた。ある学生は自前のPCとの比較について「レイヤーが増えると、自前のPCは途端に動作が緩慢になり、3Dだとまともに動かせなかったが、DAIVはとてもスムーズで快適」と話す。液タブで作業する際も、「ペンと画面とのずれがないことや、色見が変わらないことも使い勝手の良さにつながっている」と語ってくれた。

 また、ファイルサイズが大きくなると、自前のPCでは保存にかなり時間が掛かるだけでなく、保存自体できないこともあるという。動作のタイムラグや保存に時間をとられることは作業のストレスで、思考の妨げにもなる。それが解消されることで、本来の作業により集中でき、効率も高まるというのだ。

 加えて、DAIV FXシリーズはCPUクーラーに冷却性能が非常に高い水冷式クーラーを採用しておりファン音も静か。自前のPCでは常にスペックを使い切って動作させているため、ファンもフル回転で音がうるさく、エアコンを付けていても部屋が暑くなるほどの発熱だが、DAIVはほぼ音がせず、発熱を感じないと感想を語ってくれた。

 導入から約半年が経過したDAIVは、問題はなくトラブルフリーが続いている。「以前はトラブルの原因がマシン、OS、アプリ、タブレットなのか検証に時間がかかり、問題の切り分けも困難で、解決に1日がかりになることもあった」と植田氏は話す。今は、PCのパフォーマンスに問題はないため、切り分けが容易になった。これまで一切PCに起因するトラブルはなく、全てアプリ側の問題という。
 
「DAIV FX」を使用した授業の様子

今後の展望:学科の全学生が「DAIV」を利用、自宅学習用にもマウス製品の採用を計画

 今後、OBCでは来年度に入学する新入生に向けて、同じく31台のDAIVを追加する計画で、すでにヒラノに手配を依頼している。これによりコミックイラスト学科の全学生がDAIVを使用することになる。

 「もう一つ考えているのは、学生がレポートや課題の作業を自宅で行うためのPC。これまでiPadの購入を薦めていたが、今後は、ノートPCに切り替えることを考えている。その際には、信頼性が高く、サポート面が充実したマウスコンピューター製品の採用を考えたい」と角理事は展望する。
 
DAIV FX-I7G60


専門学校 岡山ビジネスカレッジ(https://www.obcnet.ac.jp/
・1983年に「学校法人貝畑学園」を設立し、同年に「専門学校 岡山ビジネスカレッジ」(OBC)を開校。2002年に、専門学校岡山ビューティモード(OBM)を開校した。

株式会社ヒラノ(https://hiranoc.com
・1930年創業。工作機械、機具・工具、設備機械、環境機器、測定機器の販売のほか、機械加工、パソコン及びその周辺機器・ソフトウェアの販売を主業務としている。
  • 1

関連記事

GIGAスクール構想が 巨大市場を生む! PC需要の新たな本命になるか

どうなる!? 2020年のPCビジネス 変わるニーズ“売り方”にも求められる変革

ポスト2020のPCビジネス

外部リンク

マウスコンピューター=https://www.mouse-jp.co.jp/?adid=ot_bcnt_241022_bcn&utm_source=bcnt&utm_medium=content-text&utm_campaign=241022_bcn&utm_content=pr

「クリエイター向けPC DAIV」=https://www.mouse-jp.co.jp/store/r/ra3033010/?adid=ot_bcnt_241022_bcn&utm_source=bcnt&utm_medium=content-text&utm_campaign=241022_bcn&utm_content=pr