Special Issue
ネットワールド オンデマンド形式でAWS検証環境を構築 多くの選択肢から、企業ごとに適した環境を整備
2024/10/03 09:00
週刊BCN 2024年09月30日vol.2031掲載
AWSとオンプレミス環境は1本の回線で接続されているのではなく、その間にDirect Connectロケーションが挟まる。CloudPath Services ConnectではMegaport社のサービスを利用しており、オンデマンドで払い出すかたちにできる点が強みだ。従来の物理的な回線ではAWSの利用前に通信事業者にASN番号を伝えて設定してもらうなどの事前準備が必要であり、オンプレミスからロケーションまでの回線敷設に1~2カ月のリードタイムが必要だった。さらにルーター設定などの初期費用がかかるため「検証として1カ月だけ試しに使ってみる」といった運用は難しかった。
こうした課題に対応するべく、CloudPath Services Connectは必要に応じてDirect Connectロケーションを配置する形式をとっている。既にオンプレミスに回線がある場合も、それを使用してIPsec-VPNを行うため、経路情報の確認などを実施可能だ。また接続方式や仮想インターフェースの種類、AWS側のゲートウェイといったさまざまな選択肢を検討できるのもメリットである。「オンデマンドで提供できるので、初期費用を抑えながらクライアントの要望に合わせて柔軟に対応できる。ルーターと回線をセットにすると、わずか10~20分で回線の払い出しが可能だ」と、工藤氏はその柔軟性を強調した。
「ガバメントクラウドへの接続のような複雑なケースにおいても、CloudPath Services Connectを使い、将来像を具体的に共有した上で実際の本番導入に進んでいくことが可能だ」と、工藤氏は具体的な活用法についても紹介した。また、デジタル人材の不足によって仕様の選択などが難しい企業に向けては、CloudPath Services Connectベースのハンズオントレーニングの提供も準備しており、ネットワーク構築の運用補助者が行うべきオペレーションなどを学べるようになる予定だ。「パートナー企業やエンドユーザーを手厚く支援していく。AWSビジネスの相談についてはぜひ連絡を」と工藤氏は述べた。
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